就職・転職先選びとSNS・AI検索の関係調査|働く人の44.9%が企業のSNSで応募を判断、生成AIに出てこない企業は18.6%が応募見送り
公開日:2026.11.02

採用の成果は、応募数と内定承諾率で決まります。採用にSNSを使う企業は増えましたが、「求職者は本当に企業のSNSを見ているのか」「SNSは応募の判断にどこまで影響するのか」「内定を承諾する前に何を確かめているのか」「生成AIに企業のことを聞く人はどれくらいいるのか」といった求職者側の数字は、ほとんど公開されてきませんでした。
株式会社TaTap(東京都千代田区/AI検索×SNSの指名獲得マーケティング会社)は、全国の20〜49歳の会社員・学生334名を対象に、就職・転職先を調べるときの情報源と、応募・内定承諾の場面でSNSや生成AIがどう使われているかを10問にわたって調査しました。
働いている人のうち44.9%が、企業の公式SNSや社員の投稿を見たことが「応募する/しない」の判断に影響したと答え、20代では59.8%に達しました。内定を承諾する前に辞退を考えるきっかけとしては、口コミサイトの悪評(35.0%)に続いて、SNSで見た社員が楽しそうに見えない(23.1%)、公式SNSの更新が止まっている(21.9%)が挙がり、生成AIに聞いても企業の情報が出てこない・不正確(17.7%)も辞退のきっかけになっていました。企業のSNSと生成AIの回答は、応募と内定承諾の両方の場面で確かめられています。
本記事では、就職・転職先選びとSNS・AI検索の関係を13のグラフで解説し、採用に取り組む企業がSNSとAI検索をどう整えるべきかを整理します。
調査結果サマリー(1分で読む要点)
- 転職・就職先として気になる企業を調べるときに使うものは、求人サイト42.2%、企業の公式サイト31.4%に続き、口コミサイト19.5%、企業の公式SNS18.3%、検索エンジン15.6%、生成AI13.8%、社員・元社員のSNS投稿11.1%。
- 企業の公式SNSや社員の投稿を見たことが応募の判断に影響した人は、働いている人の44.9%。「応募の後押しになった」計28.2%、「応募をやめた」計29.6%で、後押しと離脱がほぼ同じ割合で起きている。
- 応募の判断にSNSが影響した割合は20代59.8%/30代48.0%/40代26.1%。応募前に企業のSNSを見たことがない人は20代18.6%/40代51.1%。
- 応募するか迷ったとき、SNSにあれば「応募しよう」と思える情報は「仕事の内容・1日の流れ」36.5%、「給与・待遇・福利厚生」35.3%、「職場・オフィスの様子」30.5%、「働いている社員の様子・人柄」27.2%。「経営者・社長の考え」は11.4%。
- 内定を承諾するか迷ったとき、最後に確かめるのは「企業の口コミサイト」17.1%、「社員・元社員のSNS投稿」12.9%、「企業の公式サイト」11.4%、「企業の公式SNS」8.4%、「生成AI」7.2%。公式SNSと社員の投稿を合わせたSNSは21.3%で、口コミサイトと並ぶ。
- 内定辞退を考えるきっかけは「口コミサイトに悪い評判が多い」35.0%、「SNSで見た社員が楽しそうに見えない」23.1%、「公式SNSの更新が止まっている・内容が薄い」21.9%、「面接で聞いた話とSNS・口コミの内容が食い違う」21.9%。
- 生成AIの回答も辞退のきっかけになる。「生成AIに聞いても企業の情報が出てこない・不正確」17.7%、「生成AIの回答にネガティブな内容がある」14.4%。
- 生成AIに企業の情報が出てこない・不正確だったら、「応募を見送る・優先度を下げる」13.8%、「自分で公式サイト・SNSを調べ直す」29.9%、「口コミサイトや知人で確かめる」17.1%。「気にせず応募する」は8.1%。生成AIを使う人(n=247)に限ると「見送る・優先度を下げる」は18.6%。
- 最も利用時間が長いサービスはYouTube33.6%、Instagram21.3%、X19.6%。SNSがきっかけで商品・サービスを購入した経験はSNS利用者の60.5%。
- 口コミサイトの悪評で辞退を考える割合(20代31.1%/30代39.6%/40代34.7%)や、内定承諾前の確認先が口コミサイト・社員の投稿である割合は、年代による差が小さい。

※本文中の数値は小数第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。
※設問により集計ベースが異なります。利用SNS(定点1)、就業状況(Q4)、企業を調べるときに使うもの(Q5)、応募しようと思える情報(Q7)、内定承諾前の確認先(Q8)、辞退を考えるきっかけ(Q9)、生成AIに情報が出てこなかったときの行動(Q10)は全体(n=334)、最も利用時間が長いサービス(定点2)とSNSきっかけの購入経験(定点3)はSNS・動画サービス利用者(n=301)、SNSが応募判断に影響した経験(Q6)は働いている人(n=287)をベースにしています。各グラフのキャプションにベースを明記しています。
※標本誤差は、n=334で最大±5.4ポイント、n=301で±5.6ポイント、n=287で±5.8ポイント、n=247で±6.2ポイントです。年代別は全体ベースで各n=101〜122(最大±9.8ポイント)、働いている人ベースで各n=92〜98(最大±10.2ポイント)となるため、年代差は15ポイント以上あるときのみ本文で「差がある」と表現しています。
※Q5以降は、現在就職・転職活動をしていない人にも「もし転職・就職先を探すとしたら」という前提で回答いただいています。Q7〜Q10は仮定の場面についての回答です。
Q. 転職・就職先を調べるとき、何を使っているのか?
A. 求人サイト42.2%、公式サイト31.4%に続いて、口コミサイト19.5%・企業の公式SNS18.3%・検索エンジン15.6%・生成AI13.8%が並びます。
転職・就職先として気になる企業について調べるときに使うもの(これまでに使ったもの、またはこれから使うと思うもの)を聞いたところ、「求人サイト・転職サイト」42.2%、「企業の公式サイト・採用サイト」31.4%が上位でした。その次に「企業の口コミサイト」19.5%、「企業の公式SNS(Instagram・TikTok・X・YouTubeなど)」18.3%、「Google・Yahoo!などの検索エンジン」15.6%、「生成AI(ChatGPT・Geminiなど)に聞く」13.8%、「SNSで社員・元社員の投稿を探す」11.1%が続きます。
企業の公式SNSは口コミサイトとほぼ並び、検索エンジンや生成AIを上回りました。生成AIの13.8%は検索エンジン(15.6%)との差が小さく、企業を調べる手段として、生成AIはすでに検索エンジンと同じくらい使われ始めていることが分かります。買い物の場面での生成AIの使われ方は、第1回のAI検索時代の購買行動調査で詳しく紹介しています。なお、公式SNSと社員・元社員の投稿は重複して選ばれている可能性があるため、本記事では合算していません。
年代別では、企業の公式SNSを使う人は20代23.0%/30代21.6%/40代8.9%で、40代が低いものの差は15ポイント未満でした。生成AIは20代14.8%/30代18.0%/40代7.9%です。

Q. 企業のSNSは、応募の判断に影響しているのか?
A. 働いている人の44.9%が「影響した」と回答。応募の後押しになった計28.2%、応募をやめた計29.6%で、両方向に同じくらい効いています。
働いている人(n=287)に、企業の公式SNSや社員・元社員のSNS投稿を見たことが、その企業に「応募する/しない」の判断に影響したことがあるかを聞きました。「見て、応募した(応募の後押しになった)」15.3%、「見て、応募をやめた」16.7%、「後押しになったことも、応募をやめたこともある」12.9%で、合計44.9%が判断に影響したと答えています。「見たが、判断には影響しなかった」は12.5%、「応募前に企業のSNSや社員の投稿を見たことがない」は35.5%でした。
応募の後押しになった人(計28.2%)と、応募をやめた人(計29.6%)は、ほぼ同じ割合です。つまり、企業のSNSは応募を増やす方向にも、応募を失う方向にも同じくらい働いているということです。応募前に見た人(計57.5%)のうち、判断に影響しなかった人は12.5%にとどまり、見た人の大半は何らかの影響を受けています。

年代別の差は大きく、判断に影響した人は20代59.8%/30代48.0%/40代26.1%(33.7ポイント差)でした。応募の後押しになった人(計)は20代41.2%/40代13.0%、応募をやめた人(計)は20代36.1%/40代18.5%です。逆に「応募前に見たことがない」は20代18.6%/40代51.1%で、40代の半数は応募前にSNSを見ていません。

Q. SNSに何があれば、「応募しよう」と思えるのか?
A. 「仕事の内容・1日の流れ」36.5%、「給与・待遇・福利厚生」35.3%、「職場・オフィスの様子」30.5%、「社員の様子・人柄」27.2%の4つが上位です。
気になる企業に応募するかどうか迷ったとき、その企業のSNSにあれば「応募しよう」と思える情報を聞きました。「仕事の内容・1日の流れ」36.5%、「給与・待遇・福利厚生」35.3%、「職場・オフィスの様子」30.5%、「働いている社員の様子・人柄」27.2%が上位4つで、いずれも3割前後が並びます。「社員インタビュー・入社の理由」14.7%、「経営者・社長の考え」11.4%、「応募方法・選考の流れ」10.8%、「投稿が続いている(きちんと運営されている会社だと分かる)」7.5%は、上位より低い水準でした。
採用SNSでは「社員の人柄」や「社長の発信」が語られがちですが、応募の後押しとして求められているのは仕事の具体的な中身と待遇、そして職場の様子です。「SNSの情報では応募は決めない」は18.9%で、20代11.5%/40代28.7%と年代差が17.2ポイントありました。

Q. 内定を承諾する前、最後にどこで確かめるのか?
A. 「企業の口コミサイト」17.1%が最多。「社員・元社員のSNS投稿」12.9%と「企業の公式SNS」8.4%を合わせたSNSは21.3%で、口コミサイトと並びます。
内定をもらい、承諾するかどうか迷ったとしたら最後にどこで確かめるかを聞いたところ、「企業の口コミサイト」17.1%、「社員・元社員のSNS投稿」12.9%、「企業の公式サイト・採用サイト」11.4%、「企業の公式SNS」8.4%、「知人・家族に相談する」7.5%、「生成AI(ChatGPT・Geminiなど)に聞く」7.2%、「面接官・社員に直接聞く」6.3%の順でした。「迷わず承諾する/確かめない」は6.6%、「わからない」は19.8%です。
公式SNSと社員・元社員の投稿を合わせると21.3%で、口コミサイト(17.1%)と誤差の範囲で並びます。注目したいのは、社員・元社員の投稿(12.9%)が公式SNS(8.4%)や公式サイト(11.4%)を上回っている点です。承諾の直前に確かめたいのは、会社が用意した情報より、そこで働く人の生の様子です。生成AIを最後の確認先に選ぶ人は7.2%で、20代では10.7%でした。

Q. 内定辞退を考えるきっかけは何か?
A. 「口コミサイトの悪評」35.0%が最多。次いで「SNSで社員が楽しそうに見えない」23.1%、「公式SNSの更新が止まっている」21.9%、「面接の話とSNS・口コミが食い違う」21.9%です。
内定を承諾する前に辞退を考えるきっかけになるものを聞きました。「企業の口コミサイトに悪い評判が多い」35.0%が最も多く、「SNSで見た社員が楽しそうに見えない」23.1%、「企業の公式SNSの更新が止まっている・内容が薄い」21.9%、「面接で聞いた話と、SNS・口コミの内容が食い違う」21.9%が続きます。生成AIに関する項目は「聞いても、その企業の情報が出てこない・不正確」17.7%、「回答にネガティブな内容がある」14.4%でした。「他社のほうがSNSで見た雰囲気がよい」は11.1%、「これらでは辞退を考えない」は14.7%です。
口コミサイトの悪評は年代を問わず3〜4割で最大の要因ですが、SNSの更新が止まっていること、SNSで見た社員の様子、面接の話とSNS・口コミの食い違いも、それぞれ2割強が辞退を考えるきっかけに挙げています。公式SNSの更新停止は20代29.5%/30代18.9%/40代15.8%で、若い層ほど気にしていますが、差は15ポイント未満です。生成AIに情報が出てこないことを挙げた人は20代21.3%/30代21.6%/40代8.9%でした。

Q. 生成AIに企業の情報が出てこなかったら、どうするのか?
A. 「自分で公式サイト・SNSを調べ直す」29.9%、「口コミサイトや知人で確かめる」17.1%、「応募を見送る・優先度を下げる」13.8%。「気にせず応募する」は8.1%です。
気になる企業について生成AIに聞いたとき、その企業の情報がほとんど出てこなかった、または他社と混ざった不正確な答えだったとしたらどうするかを聞きました。「自分で公式サイト・SNSを調べ直す」29.9%、「口コミサイトや知人で確かめる」17.1%、「応募を見送る・優先度を下げる」13.8%、「気にせず応募する」8.1%、「生成AIは使わない/わからない」26.0%でした。
「生成AIは使わない/わからない」を除いた生成AIを使う人(n=247)に限ると、「応募を見送る・優先度を下げる」は18.6%、「自分で公式サイト・SNSを調べ直す」40.5%、「口コミサイトや知人で確かめる」23.1%、「気にせず応募する」10.9%です。生成AIに企業の情報が出てこないとき、気にせず応募する人は1割にとどまり、6割以上が公式サイト・SNS・口コミで調べ直し、2割弱は応募そのものを見送ります。AIの回答に出てこないことは、採用においても機会損失になり始めています。

Q. どのSNSが使われ、SNSで買っているのか?(定点)
A. 利用率はYouTube63.8%、LINE53.3%、X49.4%、Instagram45.2%、TikTok38.3%。SNS利用者の60.5%はSNSがきっかけで商品・サービスを購入した経験があります。
直近1か月に利用したSNS・動画サービスは、YouTube63.8%、LINE53.3%、X(旧Twitter)49.4%、Instagram45.2%、TikTok38.3%、Facebook13.2%、Threads7.5%の順で、「利用しない」は9.9%でした。最も利用時間が長いサービス(SNS利用者n=301)はYouTube33.6%、Instagram21.3%、X19.6%、TikTok13.6%、LINE8.0%です。
SNSの投稿や広告がきっかけで商品・サービスを購入した経験は、SNS利用者の60.5%(直近1か月以内29.9%、それより前30.6%)でした。直近1か月以内に購入した人は20代40.9%/30代27.3%/40代19.6%で、21.3ポイントの年代差があります。本調査の回答者は会社員・学生に限られるため、他の回の数値と直接比較はできませんが、就職・転職先選びでSNSを見る行動は、買い物でSNSを見る行動の延長線上にあります。SNSと購買行動の関係は、第3回の買う場面(CEP)とSNSの関係調査、第4回のショート動画と購買行動調査もあわせてご覧ください。


20代と40代で、何が違うのか
本調査は20〜49歳の会社員・学生を対象としており、応募の場面でSNSがどこまで効くかには明確な年代差がありました。差が15ポイント以上あった項目は次のとおりです。
- 企業のSNSや社員の投稿が応募判断に影響した(働いている人ベース):20代59.8%/40代26.1%(33.7ポイント差)
- 応募前に企業のSNSや社員の投稿を見たことがない(同):20代18.6%/40代51.1%(32.5ポイント差)
- 応募の後押しになった(計・同):20代41.2%/40代13.0%(28.2ポイント差)
- 応募をやめた(計・同):20代36.1%/40代18.5%(17.6ポイント差)
- SNSの情報では応募は決めない:20代11.5%/40代28.7%(17.2ポイント差)
- SNSがきっかけで直近1か月に購入した(SNS利用者ベース):20代40.9%/40代19.6%(21.3ポイント差)
- 直近3年以内に転職・就職活動をした:20代27.9%/40代10.9%(17.0ポイント差)
20代の採用では、SNSは応募前の確認先として既に当たり前になっており、SNSに何があるかで応募の後押しにも離脱にもなります。40代の中途採用では、SNSを見ない人が半数いるため、求人サイトと公式サイトの情報を整えることが先です。

年代を問わず共通していること
一方で、年代による差がほとんどない項目もありました。「口コミサイトの悪評で辞退を考える」は20代31.1%/30代39.6%/40代34.7%、内定承諾前の最後の確認先が「口コミサイト」は15.6%/18.9%/16.8%、「社員・元社員のSNS投稿」は13.1%/13.5%/11.9%、「生成AIに出てこなければ自分で公式サイト・SNSを調べ直す」は29.5%/33.3%/26.7%で、いずれも差は15ポイント未満でした。
つまり、内定承諾の直前に口コミと社員の生の声で確かめる行動、そしてAIに出てこなければ自分で調べ直す行動は、年代にかかわらず共通です。応募の場面では年代で設計を変え、内定承諾の場面では年代を問わず「口コミ・社員の投稿・公式情報の整合」を整える、という切り分けになります。

調査からの示唆:採用SNSは「応募を集める」だけでなく「内定をつなぎとめる」道具
本調査の結果を、採用に取り組む企業の施策に翻訳すると次の3点になります。

① 採用SNSは、応募を増やす方向にも、失う方向にも同じだけ効いている
企業のSNSや社員の投稿を見たことが応募の判断に影響した人は、働いている人の44.9%。後押しになった人(28.2%)と応募をやめた人(29.6%)はほぼ同数です。SNSを「やっていれば応募が増える」道具と考えるのは正確ではなく、見られたときに何があるかで応募が増えもすれば減りもする、というのが実態です。
求められている中身は「仕事の内容・1日の流れ」36.5%、「給与・待遇」35.3%、「職場の様子」30.5%、「社員の様子・人柄」27.2%で、「経営者・社長の考え」11.4%より上にあります。採用SNSの投稿は、雰囲気の発信より先に、仕事と待遇と職場の具体を見せることから組み立てるべきです。
② 内定承諾率は、口コミ・社員の投稿・面接の話の整合で決まる
内定承諾前の最後の確認先は口コミサイト17.1%と社員・元社員のSNS投稿12.9%が上位で、公式サイト11.4%や公式SNS8.4%より多く選ばれています。辞退を考えるきっかけも、口コミサイトの悪評35.0%、SNSで見た社員の様子23.1%、公式SNSの更新停止21.9%、面接の話とSNS・口コミの食い違い21.9%と、会社の外にある情報と会社が話した内容の整合が問われています。
実務的には、内定者が承諾前に見るであろう口コミサイト・社員の投稿・公式SNSを、採用担当が自分で一度たどってみること。面接で話した内容とSNSの発信が食い違っていないかを確かめ、公式SNSの更新が止まっているなら、少なくとも内定の時期には動いている状態にしておくことです。採用SNSは応募の入口であると同時に、内定者の最後の確認に耐える場所でもあります。
③ 生成AIに企業が「出てこない」ことは、採用でも見送りの理由になり始めている
企業を調べる手段として生成AIを使う人は13.8%で、検索エンジン(15.6%)と誤差の範囲で並びました。生成AIに企業の情報が出てこない・不正確だった場合、生成AIを使う人の18.6%は応募を見送るか優先度を下げ、63.6%は公式サイト・SNS・口コミで調べ直します。気にせず応募する人は10.9%です。内定承諾前にも、生成AIに情報が出てこないことを辞退のきっかけに挙げた人が17.7%いました。
採用の場面でも、ChatGPTやGeminiに自社名を聞いたときに何がどう答えられるかを、企業側が把握しておく必要が出てきています。AIの回答の根拠になるのは、公式サイトの採用情報、公式SNS、そして社員や口コミの発信です。応募前の13.8%と内定承諾前の17.7%は、今はまだ少数派ですが、20代・30代では応募前の確認で14.8%・18.0%、内定承諾前で21.3%・21.6%と、40代(7.9%・8.9%)より高く、今後増える側の数字です。
企業がとるべき対応(実務チェックリスト)
- 採用SNSの投稿を「仕事の内容・1日の流れ」「給与・待遇」「職場の様子」「社員の様子」の4本柱で組み直す。応募の後押しになる情報の上位4つ(27.2〜36.5%)で、「社長の発信」(11.4%)より優先度が高い。
- 公式SNSの更新を止めない。更新停止・内容の薄さは21.9%が内定辞退を考えるきっかけに挙げており、20代では29.5%。
- 面接で話す内容と、公式SNS・口コミサイトの内容の食い違いを点検する。食い違いは21.9%が辞退を考えるきっかけに挙げている。
- 内定者が承諾前に見る順路(口コミサイト→社員・元社員の投稿→公式サイト・SNS)を、採用担当が自分でたどる。最後の確認先の上位は口コミサイト17.1%・社員の投稿12.9%。
- 社員が登場する投稿を増やす。内定承諾前の確認先として社員・元社員の投稿(12.9%)は公式SNS(8.4%)を上回り、「社員が楽しそうに見えない」は23.1%が辞退のきっかけに挙げている。
- ChatGPT・Geminiに自社名と「社風」「評判」「働きやすさ」を聞き、何が出るかを確かめる。情報が出てこない・不正確なら、生成AIを使う人の18.6%は応募を見送る・優先度を下げる。
- 20代の採用ではSNSを応募前の確認先として設計し、40代の中途採用では求人サイトと公式サイトの情報を先に整える。応募判断へのSNSの影響は20代59.8%/40代26.1%。
- 採用SNSの成果指標に「応募数」「内定承諾率」を置き、フォロワー数や再生数を主指標にしない。本調査で測れているのは応募と承諾の場面での影響であり、フォロワー数との関係は測定していない。
TaTapでは、応募数と内定承諾率をゴールに置いた採用支援を提供しています。採用ペルソナと採用コンセプトの設計、社員が出る投稿の企画・撮影、応募導線の設計までを一体で支援します。ChatGPT・Geminiで自社がどう答えられているかは、無料の現状診断(SNS・検索・AI)で確かめられます。企業名で診断すれば、採用の文脈でAIが根拠にしているサイトまで分かります。
本調査で確認できなかったこと
本調査は全国の20〜59歳・400名を対象に設計しましたが、実査では20〜49歳・334名の回収となり、50代は含まれていません。また回答者の職業は会社員(事務系・技術系・その他)と学生に限られ、公務員・経営者・自営業・パート・アルバイト・専業主婦(主夫)は含まれていません。本記事の「働く20〜40代」はこの範囲を指します。
「SNSが応募判断に影響した経験」(Q6)は、設計では全員に聞く予定でしたが、実査では働いている人(n=287)のみが回答しています。また、就職・転職活動の経験・意向の有無(Q4)やSNSの影響の有無(Q6)を軸にしたクロス集計は、納品されたクロス集計の表頭が性別・年代などの基本属性のみだったため、本記事には含めていません。「転職活動中の人に限った数字」は出せていません。
Q5の「企業の公式SNS」と「社員・元社員のSNS投稿」は重複して選ばれている可能性があるため、「企業のSNSを見る人の合計」は算出していません。Q7〜Q10は「もし転職・就職先を探すとしたら」「もし内定をもらったら」という仮定の場面についての回答であり、実際の応募率・内定承諾率の変化を測定したものではありません。本調査のデータはすべて回答者自身の申告に基づきます。
第1回〜第4回調査とは対象年齢・職業・ベースが異なるため、定点設問(利用SNS・最も利用時間が長いサービス・SNSきっかけの購入経験)を含め、数値の単純比較はできません。
株式会社TaTapについて
株式会社TaTap(AI検索×SNSの指名獲得マーケティング会社)は、SNSで知り、AIで調べ、買うという新しい「買う場面」を、一次データで設計する会社です。古着・自社EC・楽天やAmazon・飲食・小売店舗・人材など9業種を自分たちで運営してきた経験と、定期的に実施している独自調査をもとに、SNS運用、ショート動画制作、インフルエンサー起用・ギフティング、EC・D2Cの売上グロース、採用支援、AI検索対策(LLMO)コンサルティングまでを一気通貫で支援しています。
本調査は、生活者のSNS・AI利用実態を継続的に把握するために定期的に実施している「TaTap SNS調査」の第5回です。今後も、SNSとAI検索、購買・就職行動に関するテーマで調査結果を公開してまいります。
※本記事の数値は2026年10月16日に実施した調査に基づくものです。
完全版レポート(全設問クロス集計付きPDF)
本記事では調査結果の一部を紹介しています。完全版では以下をすべてご覧いただけます。
- 全10問の単純集計データ
- 性別・年代別(20代/30代/40代)クロス集計表
- 図表13点の高解像度版
ありがとうございます。ご入力いただいたメールアドレス宛に、完全版PDFのダウンロードリンクをお送りしました。届かない場合は迷惑メールフォルダをご確認ください。
調査概要
| 調査主体 | 株式会社TaTap |
|---|---|
| 調査名 | TaTap SNS調査 第5回(2026年11月) |
| 調査手法 | インターネットリサーチ |
| 調査対象 | 全国の20〜49歳の会社員・学生 |
| サンプルサイズ | 334名(20代122名/30代111名/40代101名) |
| 実査期間 | 2026年10月16日 |
本調査の引用・転載について
本調査結果の引用・転載は、報道・記事・資料等で自由にご利用いただけます。その際は下記の出典を明記のうえ、本レポートページへのリンクを設置してください。グラフ画像もそのままご利用いただけます。
出典:株式会社TaTap「TaTap SNS調査 第5回(2026年11月)」 https://tatap.jp/research/job-hunting-sns-ai-2026/
詳細は調査データの引用についてをご覧ください。