EC運用代行とは?【2026】モール・自社EC別の費用と依頼範囲
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結論:EC運用代行とは、ネットショップの運営業務の一部または全部を外部の会社に任せることです。業務はバックヤード(受注・出荷・問い合わせ)、店舗の中(商品ページ・広告・セール)、店舗の外(SNSなどからの集客)の3層に分かれ、どの層を任せるかで費用が変わります。モールは売上に連動する手数料が大きく、自社ECは集客の費用が大きいため、同じ「運用代行」でも依頼すべき範囲が違います。
株式会社TaTap(SNSマーケティング支援会社)は、累計300アカウント以上のSNS運用に加え、楽天・Amazonなどのモール運営とSNS集客を組み合わせた支援を行ってきました。EC運用代行の相談で最初に確認するのは、困っているのが「作業が回らないこと」なのか「売上が伸びないこと」なのかです。
この記事の要点
- EC運用代行の業務は、バックヤード・店舗の中・店舗の外の3層に分かれます。
- 代行会社の料金は、業務別の単価型・月額固定型・成果報酬型に分かれます。
- 楽天市場の出店料は月25,000円〜130,000円の3プラン(税別)です。
- Amazonの大口出品は月額4,900円(税抜)に、販売手数料がかかります。
- モールは売上連動の手数料、自社ECは集客費が費用の中心です。
- 特定商取引法の表示義務は、外注しても販売業者である自社に残ります。
- メール広告の規制は、配信を受託した代行会社も対象になります。
EC運用代行とは何ですか?どこまで依頼できますか?
結論:ネットショップの運営業務を外部に任せることです。受注処理から集客まで、業務単位で切り出して依頼できます。
ECサイト運用代行、ネットショップ運営代行、EC支援など呼び方はさまざまですが、中身は同じ業務の組み合わせです。違うのは、どの業務まで引き受けるかです。
図:EC運用代行の業務範囲(バックヤード・店舗の中・店舗の外)
| 層 | 主な業務 | 任せる理由 |
|---|---|---|
| バックヤード | 受注処理、出荷・在庫管理、問い合わせ対応、返品対応 | 作業量が多く、社内の手が回らない |
| 店舗の中 | 商品登録、ページ制作、モール内広告、セール、メルマガ | 購入率や客単価を上げたい |
| 店舗の外 | SNS運用、ギフティング、インフルエンサー起用、SNS広告 | そもそも来る人の数が足りない |
| 分析・設計 | 売上構造の分析、月次の改善方針、KPI設計 | 打ち手の優先順位が決められない |
作業が回らないならバックヤード、売上が伸びないなら店舗の中と外、という分け方が基本です。作業が回らない会社がいきなり集客を外注すると、注文が増えたぶん出荷と問い合わせが詰まります。
EC運用代行の費用相場はいくらですか?
結論:モールや決済に払う費用は公式に決まっています。代行会社に払う費用は料金型と任せる層で決まり、同じ月額でも中身が違います。
まず、代行会社を変えても変わらない、モールに払う費用を確認します。楽天市場の出店プランと、Amazonの出品料金の主な項目は次のとおりです(2026年9月時点・各社公式ページ)。
| モール | 月額の費用 | 売上に連動する費用 |
|---|---|---|
| 楽天市場 がんばれ!プラン | 25,000円(年間一括払い) | システム利用料 PC 3.5%〜6.5%、モバイル 4.0%〜7.0% |
| 楽天市場 スタンダードプラン | 65,000円(半年ごとの2回分割払い) | システム利用料 PC 2.0%〜4.0%、モバイル 2.5%〜4.5% |
| 楽天市場 メガショッププラン | 130,000円(半年ごとの2回分割払い) | システム利用料 PC 2.0%〜4.0%、モバイル 2.5%〜4.5% |
| Amazon 大口出品 | 4,900円(税抜) | 販売手数料 多くの場合5%〜15.4%(カテゴリー別) |
楽天市場は3プランとも契約期間が1年で、初期登録費用が60,000円かかります。加えて、楽天ポイントの原資(通常1.0%)や楽天ペイの決済手数料(2.5%〜3.5%)など、売上に連動する費用が重なります。金額はいずれも税別で、最新値は楽天市場の出店プラン・料金ページで確認できます。
図:モールと自社ECの費用構造の違い
次に、代行会社に払う費用です。料金の型は大きく3つに分かれます。
| 料金型 | 決まり方 | 向くケース | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 業務別の単価型 | 受注1件、ページ1本など作業量で決まります | バックヤードの作業を切り出したい | 繁忙期に費用が膨らみます |
| 月額固定型 | 任せる範囲で月額が決まります | 分析と改善の設計を任せたい | 月ごとの作業範囲を確認します |
| 成果報酬型 | 売上や粗利の一定割合を払います | 固定費を抑えて始めたい | 既存売上の扱いを決めます |
成果報酬型では、代行を始める前から売れていた分の扱いで揉めやすくなります。開始前3か月の平均を基準線にして、上回った分だけを対象にするなど、条件を契約書に書いてください。
参考として、TaTapの料金を示します。表示価格はすべて税別です。
| サービス | 料金(税別) | 内容 |
|---|---|---|
| モール全体コンサル | 月 150,000円 | 楽天・Amazon・Yahoo!・Qoo10の売上構造の分析、月次の改善方針、商品ページ・検索対策・レビュー施策の設計 |
| セール運用 | 月 50,000円(1モール) | クーポン設定、セール・イベントへの申込、期間中の調整 |
| モール広告 | 月 50,000円 | RPP・スポンサープロダクト等の設定と運用。広告費は実費 |
| SNS連携 | 月 300,000〜500,000円 | SNSアカウント運用の料金体系に準じます |
| D2C・EC売上グロース(自社EC) | 月 250,000円〜 | 標準 400,000円、EC・D2C標準構成 600,000円 |
| 初期対応費 | 100,000円(初回のみ) | 運用代行を含む場合にかかります |
モールの改善だけなら月150,000円、セール運用とモール広告を加えて1モールで月250,000円、SNS連携まで含めると月450,000円からです。契約は3か月からです。設計と判断をTaTapが持ち、日々の実行は貴社の運用担当が持つ体制を基本にしています。受注処理や出荷などのバックヤード業務は扱っていません。
モールと自社ECで、依頼範囲を比較するとどう違いますか?
結論:モールは店舗の中の改善、自社ECは店舗の外からの集客が依頼の中心になります。集客の仕組みを誰が持っているかが違うためです。
| 比較項目 | モール | 自社EC |
|---|---|---|
| 集客の出発点 | モール内の検索とイベント | 広告・SNS・検索エンジン |
| 費用の中心 | 売上連動の手数料と広告費 | 集客費とサイト改修費 |
| 依頼の中心 | ページ改善、モール内広告、セール | SNS運用、広告、サイト改善 |
| 顧客データ | モールの規約の範囲で扱います | 自社で持てます |
| 代行会社に求める力 | 各モールの仕様とイベントの知識 | 集客の設計と、サイトへの導線づくり |
モールと自社ECの両方を持つ会社は、同じ代行会社に両方を任せるか、分けるかを決めてください。分ける場合は、セールの時期や商品画像がずれないよう、月1回は両社が同じ数字を見る場を作ります。モールのSNS連携を中心にした代行の選び方は【2026年最新】EC SNS運用代行の選び方|モール別費用相場と実績比較10項目でまとめています。
代行会社に任せても、法律上の責任は誰に残りますか?
結論:特定商取引法の表示義務は、販売業者である自社に残ります。一方で、メール広告の規制などは配信を受託した代行会社も対象になります。
ネットショップは、特定商取引法の「通信販売」に当たります。消費者庁の特定商取引法ガイドでは、通信販売の広告に表示すべき事項として、販売価格と送料、支払時期と方法、引渡時期、返品を含む申込みの撤回・解除に関する事項、事業者の氏名(名称)・住所・電話番号などが挙げられています。商品ページを代行会社が作っても、表示の中身が正しいかを確認する責任は販売業者にあります。
図:EC運用代行と特定商取引法の責任の所在(消費者庁「特定商取引法ガイド」をもとに作成)
| 規制 | 主な内容 | 代行会社との関係 |
|---|---|---|
| 広告の表示(法第11条) | 価格・送料・返品・事業者名などの表示 | ページ制作を任せても、確認は自社で行います |
| 誇大広告等の禁止(法第12条) | 著しく事実と相違する表示、著しく優良・有利と誤認させる表示の禁止 | 商品説明やバナーの文言を自社で確認します |
| 電子メール広告の規制(法第12条の3ほか) | 承諾のない相手へのメール広告の原則禁止、承諾記録の保存 | 受託事業者も対象で、記録は最後の送信日から3年間保存します |
| 特定申込みを受ける際の表示(法第12条の6) | 最終確認画面での分量・価格・返品などの表示 | 委託を受けた者も対象に含まれます |
見落とされやすいのがメルマガです。消費者庁のガイドでは、未承諾者への電子メール広告の規制は、通信販売事業者だけでなく通信販売電子メール広告受託事業者も対象になると説明されています。配信を代行会社に任せる場合は、承諾の記録をどちらが、どこに保存するかを契約で決めてください。詳しくは消費者庁 特定商取引法ガイド「通信販売」で確認できます。個別の表示が要件を満たすかの判断は、弁護士など専門家に確認してください。
EC運用代行を依頼する手順はどうなりますか?
結論:現状のデータを渡し、任せる層と見る数字を決めてから契約します。管理画面はアカウントを分けて権限を渡してください。
| 手順 | やること | 確認すること |
|---|---|---|
| 1. 課題の切り分け | 作業が回らないのか、売上が伸びないのかを決めます | 困っている業務を3層のどこかに振り分けます |
| 2. 現状の共有 | 直近3〜6か月の売上、広告、アクセスのデータを渡します | 期間とモールごとの内訳を揃えます |
| 3. 範囲の合意 | 任せる業務と社内に残す業務を決めます | 社内に残す作業の担当者を決めます |
| 4. 契約 | 料金型、最低契約期間、解約条件、成果物の帰属を決めます | メール配信の承諾記録の保存先を決めます |
| 5. 権限付与 | 管理画面のユーザーを分けて権限を渡します | ログイン情報を共有しません |
| 6. 初月の設計 | 重点商品、予算配分、KPIを決めます | 月次で見る数字を3つ以内に絞ります |
成果物の帰属は、解約時に揉めやすい点です。代行会社が作った商品画像、ページの原稿、広告の設定、分析データを解約後も使えるかを、契約書に書いておいてください。
EC運用代行でよくある失敗は何ですか?
結論:課題と任せる層がずれたまま始めることです。費用を払っても、困っていることが解決しません。
| 失敗 | 起きること | やるべきこと |
|---|---|---|
| 作業が回らないのに集客を外注します | 注文が増えて出荷と問い合わせが詰まります | 先にバックヤードを整えます |
| 売上だけをKPIにします | 広告費と手数料で利益が残りません | 手数料と広告費を引いた利益で見ます |
| 表示の確認を代行会社任せにします | 特商法の表示漏れが起きます | 公開前に自社で確認します |
| モールごとに別の会社へ発注します | セール時期や画像がずれます | 月1回、同じ数字を見る場を作ります |
| 店舗の中だけで伸ばそうとします | 来る人の数が増えません | 店舗の外からの集客を足します |
2番目は、モールで特に起きやすい失敗です。楽天市場ではシステム利用料に加えてポイント原資や決済手数料がかかるため、売上が伸びても手元に残る額は想像より小さくなります。月次の報告では、売上と一緒に手数料と広告費と利益を並べてもらってください。
モールの改善の進め方はECモールコンサル完全ガイド|月10万円から売上3割UPの統合戦略【2026年版】でも解説しています。
SNSからの集客は、EC運用代行とどう組み合わせますか?
結論:SNSで商品を知ってもらい、モールや自社ECで検索されて買われる流れを作ります。店舗の中の代行と、店舗の外の集客を同じ設計図で動かすことが要点です。
組み合わせ方はモールと自社ECで違います。モールでは、SNSで商品名を覚えてもらい、モール内で検索されることで売上実績が積み上がり、検索順位にも効きます。自社ECでは、SNSがそのまま集客の入口になるため、投稿からサイトへの導線の設計が中心になります。楽天でのSNS運用代行の中身は楽天のSNS運用代行とは|費用相場と支援の中身を徹底解説【2026年版】、自社ECの導線設計はShopifyのSNS集客完全ガイド|売上につながる導線設計【2026年版】で解説しています。
SNSの効果は、見たその場の購入だけでは測れません。TaTapが全国の20〜49歳男女435名を対象に実施した「買う場面(CEP)とSNSの関係調査」では、SNSで見たときは今すぐ必要ないと思った商品を、後日その場面が訪れたときに思い出して購入した経験がある人は69.6%でした(SNSで商品情報を見かける336名ベース)。SNSで知った商品を、必要になった日にモールや自社ECで探して買う流れを前提に設計してください。
EC運用代行はどんな企業に向いていますか?成果はどの期間で見ますか?
結論:社内にEC専任の担当者がいない企業、担当者はいても打ち手が止まっている企業に向いています。成果は3か月で初期判断、6か月で継続判断をします。
作業が回らない企業はバックヤードの代行、担当者はいるが売上が横ばいの企業は分析と設計を任せるコンサル型、新商品で知名度が足りない企業は店舗の外の集客を含む型が合います。月の売上がまだ小さく固定費が重い段階では、設計だけを外に出して、実行は社内で行う形も選べます。
| 期間 | 見る数字 | やること |
|---|---|---|
| 1か月目 | 作業の遅延件数、広告費の内訳 | 現状分析と、無駄な広告を止めます |
| 2〜3か月目 | 転換率、利益 | 重点商品のページを改善し、初期判断をします |
| 4〜6か月目 | 指名検索の量、リピート率 | 店舗の外からの集客を足し、継続を判断します |
3か月で数字が動かない場合は、代行会社の力量より先に、任せている層が課題と合っているかを見直してください。
よくある質問
Q1. EC運用代行とは何ですか?
ネットショップの運営業務の一部または全部を外部の会社に任せることです。業務は受注・出荷・問い合わせなどのバックヤード、商品ページ・広告・セールなどの店舗の中、SNSなどからの集客を担う店舗の外の3層に分かれます。どの層を任せるかで費用と得られる成果が変わります。
Q2. EC運用代行の費用相場はいくらですか?
代行会社に払う費用は、業務別の単価型・月額固定型・成果報酬型のどれかと、任せる層で大きく変わります。比べるときは作業内容を揃えてから金額を並べてください。楽天市場の出店料やAmazonの月額登録料など、モールに払う費用はどの代行会社でも同じです。
Q3. モールと自社ECで、依頼する内容は違いますか?
違います。モールは集客の仕組みをモールが持っているため、ページ改善やモール内広告など店舗の中の改善が中心です。自社ECは集客を自社で作る必要があるため、SNS運用や広告など店舗の外からの集客が中心になります。両方を持つ場合は、セール時期と画像を揃えてください。
Q4. 外注すれば、特定商取引法の対応も任せられますか?
作業は任せられますが、表示義務は販売業者である自社に残ります。価格・送料・返品・事業者名などの表示は、公開前に自社で確認してください。メール広告の規制は配信を受託した代行会社も対象になるため、承諾記録の保存先を契約で決めておきます。個別の判断は専門家に確認してください。
Q5. 成果報酬型の代行は得ですか?
初期の固定費は抑えられますが、既存売上の扱いによっては割高になります。代行開始前から売れていた分にも料率がかかる契約だと、何もしなくても費用が発生します。開始前3か月の平均を基準線にして、上回った分だけを対象にするなど、条件を契約書に書いてください。
Q6. EC運用代行の成果はどのくらいの期間で出ますか?
広告の見直しは数週間で数字が動きますが、ページ改善やリピートの仕組みづくりには2〜3か月かかります。3か月で初期判断、6か月で継続判断をするのが目安です。数字が動かない場合は、任せている層が課題と合っているかを先に見直してください。
最終更新:2026年9月28日/執筆:株式会社TaTap 編集部(監修:代表取締役 富田竜介)
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