【2026年新春お年玉トーク】SNS運用は直接売上で見るべき施策ではない。その理由を徹底解説!!
- 商材特性の理解: 単価とリードタイムにより、SNSが直接売上に寄与するか、認知・検討に寄与するかが決まる。
- ラストクリックの限界: 最終コンバージョンは検索エンジンに奪われやすいため、SNS単体での直接売上だけを評価指標にしない。
- 指名検索数の活用: 購入意欲の高い層の動きを可視化するため、指名検索数を「中間指標(KPI)」として設定する。
- キャンペーンの併用: 直接成果を求めるなら「その場で買う理由(送料無料、クーポン等)」を設計し、検討期間を短縮させる。
- 相関関係の重視: 直接的な因果関係が見えなくても、リーチやフォロワー増が最終的な業績アップに繋がる「相関」を重視する。
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SNS運用に取り組む企業の多くが直面する、「フォロワーは増えても売上に繋がっている実感が持てない」という悩み。特に家具などの高単価商材や検討期間の長いサービスにおいて、SNSの貢献度をどう評価すべきかは大きな課題です。
この対談では、弊社Tatapの代表である富田が、ライフスタイルブランド「unico(ウニコ)」様の成功事例を交えながら、SNS運用を「直接売上」だけで判断してはいけない理由を紐解きます。
「ラストクリック」の罠を回避し、いかにして「指名検索」という中間指標を売上に結びつけるのか。3COINSなどの先進事例にも触れながら、デジタルマーケティングの枠組みを超えた、SNSの本質的な成果指標(KPI)の設計思想についてお話しします。
SNS運用における売上の可視化と中間指標の立て方|SNS運用 直接売上

インタビュワー: あけましておめでとうございます。
富田: おめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
インタビュワー: よろしくお願いします。ということで、早速お聞きしたいのですが、富田さんはSNS運用で様々な企業の支援をされていると思います。そのSNS運用において、いわゆる「直接的な売上」をどのように可視化しているのか、そのあたりを詳しくお伺いしたいのですが、いかがでしょうか?
SNSからの直接売上はなぜ発生しづらいのか|SNS運用 直接売上

富田: ありがとうございます。結論から言うと、やはりSNSからの「直接的な売上」というのは、非常に発生しづらいものだと考えています。
実際に、今日は弊社Tatapの公式ホームページにも掲載させていただいている株式会社ミサワ「unico(ウニコ)」様の事例をもとにお話しできればと思います。
unico様はライフスタイルブランドで、様々な家具などを販売されている企業様です。
例えば、実際にソファーを購入するとなった際、価格帯としては数十万円ほどする商品になりますよね。そのような商品をSNSで見て「いいな」と思って、そのままその場でポチる(即決で購入する)かというと、いかがでしょうか?
インタビュワー: ああ、それはなかなかないかなと思いますね。
商材の単価と意思決定のリードタイム

富田: そうですよね。結局、どんなに良い商品でも、単価のレンジや意思決定の「リードタイム」は商材によって決まっています。
逆に、例えば1,000円くらいのヘアワックスをかっこいいメンズインフルエンサーが紹介していて、「今ならクーポンを使って800円で買えるよ」と言われたら、SNSからそのままポチる可能性は十分にありますよね。
インタビュワー: はい。
富田: でも、数十万円するソファーをSNSで即決するかと言えば、やはりポチらない。つまり、直接売上に向いている商材と、向いていない商材がまずあるということです。
「ラストクリック」評価の限界と検索への流出|SNS運用 直接売上

富田: そして商材によってリードタイムが決まっており、特にソファーなどは、どんなに短くても検討期間に3ヶ月くらいはかかります。その3ヶ月の中で「直接効果」とは何かと言うと、いわゆる「ラストクリック」と呼ばれる最後の接点を取らなければなりません。
例えば、まずSNS広告で商品を知り、さらに比較検討をして、最終的にInstagramのアカウントを見て「やっぱりいいな」と思って買ってもらう。この流れがあって初めて、Instagramアカウントでの「直接コンバージョン(売上)」としてカウントされます。
ただ、基本的には皆さんも比較検討をされますよね。僕も最近ソファーを買った時にそうだったのですが、最終的にはGoogleで「商品名 + ソファー」といった形で検索してコンバージョンします。そうなると、売上の成果は「Googleオーガニック検索」や「Google CPC(リスティング広告)」に付いてしまうんです。
すると、「SNSを運用しているけれど本当に意味があるのか?」「SNS経由の直接売上が増えていないじゃないか」「SNSをやる意味がない」という話になってしまうケースが非常に多いですね。
インタビュワー: なるほど。
中間指標としての「指名検索数」へのフォーカス|SNS運用 直接売上

富田: ですので、そういった場合に注目すべきなのは「中間指標」です。この事例では「指名検索数」にフォーカスを置いています。
指名検索が増えるということは、いわゆる一般キーワード(例:「ソファー」「ラグ」など)で検索する人に比べて、自分たちのブランド名やサービス名で検索してくる人たちの購入率は「10倍から20倍高い」と言われています。
この指名検索数を増やしていくことが、最終的な購入者数を増やすための中間指標になります。そこで「指名検索数」をKPI(重要業績評価指標)に置き、SNS運用を強化しました。インフルエンサーの方に投稿していただいたり、ブランドの公式SNSでの投稿内容を工夫したりした結果、昨対比で指名検索数を117%ほど増加させることができました。
商材によってSNSのどこにフォーカスを当て、どう成果を出すのか。最終的にはもちろん売上の伸びを見ていきますが、ブランドによっては適切に中間指標を立てた上で、SNS運用の効果を判断するのが一番のおすすめです。
インタビュワー: へえ、なるほど。ちなみに、もう一つ質問なのですが、インフルエンサー施策については、どのように効果を見たら良いのでしょうか?
インフルエンサー施策をどう評価するか|SNS運用 直接売上

富田: ありがとうございます。インフルエンサー施策に関しても、先ほどのunico様の事例と同様、基本的には指名検索数で効果を見ていました。
ありがちな失敗として、インフルエンサー施策を直接売上と紐付けて、「誰々が紹介してくれたからInstagram経由でいくら売れたか」「TikTok経由でどれだけ上がったか」という点だけを見る企業さんが多いです。インフルエンサー施策を「魔法の杖」のように思っている会社さんも多いのですが…。
あくまで、インフルエンサーが紹介したからといって、先ほどお話しした通り商材ごとのリードタイムは無視できません。紹介されたものが800円のワックスならすぐに買われる可能性は高いですが、30万円のソファーとなると、いくら紹介が良くても「実物を見たい」「もっと他と比較したい」となります。ですので、インフルエンサーに依頼したからといって、直接売上がすぐに上がってくるわけではない、という理解が必要です。
インタビュワー: そうですよね。
直接売上を狙うための「買う理由作り」とキャンペーン運用|SNS運用 直接売上

富田: プラスアルファとして、もしインフルエンサー経由で直接売上を上げたいのであれば、「その場で買う理由作り」が非常に重要になります。つまり「キャンペーン運用」を並行する必要があります。
例えばunico様の場合、特定の期間に購入すれば「送料無料」にするという施策があります。大型家具は送料だけで数万円かかることもあるので、それが無料になるなら「このタイミングでお得だから買おう」という動機になります。
他にも、楽天スーパーセールの時期に合わせて投稿してもらい、「今お得に買えるからチェックしてみてね」と促したり、インフルエンサー専用のクーポンを用意して「私の専用クーポンを使うとお得ですよ」と発信したり。そうすることで、その人からどれくらいコンバージョンがついたかを追うことも可能になります。
成果のフェーズに合わせた設計|SNS運用 直接売上

富田: ただ、先ほども言った通り、高単価なものにクーポンをつけたとしても検討期間は存在します。すぐにコンバージョンに繋がる商品と、そうでない商品・サービスがある。それを踏めた上で、フェーズに合わせ、「SNSがどのプロセスに寄与しやすいのか」を考慮して設計してあげることが大切です。
最終的にはもちろん売上を見ますが、SNS運用は、数値がすべてダイレクトに可視化できる「デジタルマーケティング」の枠組みだけで捉えきれません。
3COINSに学ぶ、フォロワー数・リーチ数と売上の相関関係|SNS運用 直接売上

富田: よく「3COINS(スリーコインズ)」さんなどを展開するパルグループさんの話を例に出すのですが、3COINSさんは社内に「スタッフインフルエンサー」を何名も抱え、Instagramのアカウント運用をされています。彼らも「投稿が直接売上に繋がったと断定できるエビデンスを出すのは難しい」とおっしゃっています。
しかし、結果として全体の売上も業績も伸びており、会社としての注力KPIを「スタッフのフォロワー数」や「リーチ数」に置いているんですね。これは、SNSをきちんと運用していくことが、最終的な売上に繋がると信じているからです。
直接的な効果(ラストクリック)だけを見るのではなく、中間指標を置いて、そこが伸びていれば結果的に売上と相関しているよね、というところまで導き出す必要があるのかなと思います。
インタビュワー: 段階を踏んでいくことが大事なんですね。
富田: そうですね。はい。今後もこのような実績事例を交えてお話しできればと思います。
インタビュワー: ありがとうございます。また色々とお伺いさせてください。では、今年一年頑張りましょう。
富田: はい、よろしくお願いします。
インタビュワー: ありがとうございました。
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