業界別SNS活用まとめ 企業にもたらすインパクトと最適なプラットフォームを徹底解説!
- 業界別に最適なSNSと活用法は異なる
- アパレルは多SKUでSNS相性抜群スタッフ発信有効
- 家具はPinterest含め体験訴求と相性が極めて良い
- コスメは質重視でインフルエンサー活用が特に強い
- 健康食品は投稿幅狭く施策は広告とインフル中心
- 金融は信頼形成が重要で無形商材のギフティング不可
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業界別のSNS活用について、これまで紹介してきた内容を総まとめとしてお伝えします。
これまで「化粧品業界向け」「ファッション業界向け」「金融業界向け」といった具合に、業界別にSNS活用の方法を紹介してきましたが、今回はその総まとめとして、各業界がどのSNSと相性が良いのか、そして何をすべきかを整理して解説します。
SNS活用が企業に与える4つのインパクト|業界別 SNS活用

企業がSNSを活用することで、事業にもたらされる効果は主に次の4点に集約されます。
- ブランド・サービスの認知拡大
- サービス利用・購買・来店などの直接送客
- UGC(User Generated Content:ユーザー生成コンテンツ)による口コミ創出
- 指名検索増加やブランド好意度の向上
こうした多岐にわたる影響によって、SNSは現代の企業にとって非常に大きな価値を持つツールとなっています。

ただし、SNSの活用方法や、成果を出すために最適なプラットフォームは、業界やジャンルごとに異なります。そのため、ここからは具体的な業界別に、相性の良いプラットフォームと取るべきアクションを整理してお話しします。
アパレル・ファッション業界のSNS活用|業界別 SNS活用

アパレル・ファッション業界と相性の良いSNSは、Instagram、TikTok、YouTubeの3つです。
◆アカウント運用について
アパレルはSKU(商品数)が多く、ラインナップも豊富であるため、投稿企画の幅が広く、SNSと非常に相性が良いです。特にInstagramやTikTok、YouTubeでショッピングタグを付けることで、ユーザーを商品ページへ直接送り込む送客にもつなげられます。
→ アカウント運用は「◎(二重丸)」で、積極的に行うべきです。
◆インフルエンサー活用について
インフルエンサーの活用については「△(三角)」です。
その理由は、特定のインフルエンサーを使うことでブランドに特定の「色」が付きすぎてしまう可能性があるためです。ブランドイメージを重視する企業は慎重になる必要があります。
一方で、スタッフのインフルエンサー化は非常に効果的です。現在でも、店頭スタッフがインフルエンサーとして活躍し、売り上げを伸ばしている事例が多数あります。店頭スタッフが、半分一般人、半分プロのような立ち位置で情報発信することで、ユーザーに「自分ごと化」を促しやすいため、売上が大きく伸びる企業が増えています。
◆広告活用について
SKUが多く、広告から直接コンバージョン(購入や申し込み)につなげる相性も良いため、「◎」です。
◆ギフティングについて
ブランドの価値を重視する企業にとって、ブランドに関するギフティングは「×」であり、慎重に行う必要があります。
ただし、“ブランドもの”でないアパレル、例えばSHEINのようにブランド性よりも価格やラインナップに価値がある企業にとっては、ギフティングが有効に機能します。
インテリア・家具業界のSNS活用|業界別 SNS活用

インテリア・家具業界と相性の良いSNSは、Instagram、TikTok、Pinterestです。
◆アカウント運用について
インテリアや家具はビジュアル重視の商品であり、商品点数も多い企業が多いため、「◎」で相性が非常に良いです。
◆インフルエンサー活用について
ブランドとして発信するコンテンツはブランディングを重視しており、「使っている様子」を伝えることが重要になります。そのため、インフルエンサーとの相性が良く、「◎」です。
◆広告活用について
こちらもコンバージョンとの相性が良いため、「◎」です。
◆ギフティングについて
高額な商品(例:ソファ、テーブルなど)の場合は企画設計を慎重に行う必要がありますが、基本的にギフティングとの相性は良いです。
◆Pinterestの活用について
家具・インテリアはPinterestとの相性が極めて良い業界です。Pinterestユーザーは目的意識が高く、「未来の住まいづくり」のために情報収集をする傾向があるため、インテリアというジャンルと非常に親和性があります。
→ Pinterestをまだ活用していない企業は、必ずトライすべき領域と言えます。
美容・コスメ業界のSNS活用|業界別 SNS活用

美容・コスメ業界と相性の良いSNSは、Instagram、TikTok、X(旧Twitter)、YouTubeです。
◆アカウント運用について
この業界では、投稿数よりも投稿の質が重要になっており、丁寧なクリエイティブが求められます。
◆インフルエンサー活用について
インフルエンサーが商品の使用感を伝えることで、ユーザーの「自分ごと化」や購買に至るまでの「文脈形成」につながるため、「◎」で非常に相性が良いです。
◆広告活用について
もちろん成果につながりやすいため、「◎」です。
◆ギフティングについて
薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)への注意は必要ですが、適切な運用を行えばギフティングも「◎」で効果が見込めます。
旅行業界のSNS活用|業界別 SNS活用

旅行業界と相性の良いSNSは、Instagram、TikTokです。
ビジュアル訴求が強力な分野であり、SNSと極めて相性が良い領域です。
◆アカウント運用について
旅行先を紹介するだけでなく、「誰と」「どう楽しめるのか」という利用シーンまで伝えることで、より効果的な訴求ができます。
◆インフルエンサー活用について
インフルエンサーが「体験」を具体的に伝えてくれるため、「◎」です。
◆広告活用について
こちらも高い相性があり、「◎」です。
◆ギフティング(宿泊提供など)について
旅行系のコンテンツはギフティングとの相性が良く、「◎」です。
健康食品業界のSNS活用|業界別 SNS活用

健康食品業界と相性の良いSNSは、Instagram、X(旧Twitter)です。
◆アカウント運用について
サプリメントやプロテインなどは絵面が似てしまい、投稿のバリエーションを作りにくいため、「△」で運用しづらい領域と言えます。
アカウントは、ホームページやサービスLP(ランディングページ)的な役割として最低限運用し、無理に投稿量を増やす必要はありません。
◆インフルエンサー活用、広告、ギフティングについて
この業界では、インフルエンサー活用、広告、ギフティングといった施策が成果に直結しやすいため、ここに注力するべき領域であると言えます。
金融業界のSNS活用|業界別 SNS活用

金融業界と相性の良いSNSは、Instagram、YouTubeです。
◆アカウント運用について
ブランドの「トーン&マナー」(雰囲気や姿勢)を整え、信頼を構築しながら、ユーザーにとって役立つお役立ち情報を発信していくことが重要です。
◆インフルエンサー活用について
実際のサービスや商品の良さを第三者(インフルエンサー)から伝えてもらうことで、ユーザーの「自分ごと化」を促進できるため、「◎」です。
◆広告活用について
こちらも効果が見込めるため、「◎」です。
◆ギフティングについて
金融商品は無形商材であるため、旅行のように無償提供しにくく、ギフティングは「×」(不可)となります。
SNS活用の本質的ポイント(業界共通)|業界別 SNS活用

今回の業界別の話を踏まえ、すべての企業に共通するSNS活用の基本思想、本質的なポイントをもう少し深掘りします。次の4点が特に重要になります。
① アカウント運用は「ブランディング予算」で行う
SNSアカウントの運用を、獲得(CV:コンバージョン)目的の予算で行うと失敗しがちです。アカウント運用は、世界観の形成や信頼構築の目的で行うべきです。
② インフルエンサー施策で「直接CV」を狙わない
インフルエンサー施策の本質は、認知・好意形成・自分ごと化にあります。施策の効果をCVだけで判断すると、期待通りの結果が得られず、うまくいきません。
③ ブランド広告とUGC広告の「ハイブリッド戦略」が最強
企業が発信するブランド広告と、ユーザーが作ったコンテンツ(UGC)を広告として利用する第三者配信(UGC広告)をセットで運用する「ハイブリッド戦略」が、広告効果を最大化する最も強力な方法です。
④ SNS内だけでKPIを完結させない
SNS施策の評価指標(KGI・KPI)を、SNS内の効果だけで完結させてはいけません。
SNS外で生じた効果、例えば「指名検索数の増加」なども、KGI・KPIに含めて評価するべきです。SNSの活動がブランド全体に与える影響を測ることが重要です。
まとめ
本日は業界別のSNS活用まとめをお伝えしました。
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