今回は、SNSのショート動画攻略について詳しく説明します。ショート動画は、SNSマーケティングの中で非常に重要な役割を果たしています。その活用法や市場動向、具体的な戦略など、内容盛りだくさん。ぜひ、ご一読ください。

ショート動画の概況

動画広告市場は急速に成長しており、その中でも特にショート動画が注目されています。若年層ユーザーを中心に視聴時間が増加しており、これは可処分時間の増加に伴い、広告の挿入数も増えることから動画広告市場全体が右肩上がりで伸びているという背景があります。動画広告の市場規模は年々拡大し、これに伴いショート動画もその一端を担っています。若年層のユーザーが主に利用していることから、今後もますます成長が見込まれます。

ショート動画の利用状況

次に、ショート動画の利用状況について述べます。YouTubeショートが最も多く利用されており、次いでInstagramリール、そしてTikTokの順となっています。これは利用者数の多さがそのまま使用頻度に反映されていると言えます。YouTubeショートはそのプラットフォームの巨大なユーザーベースを活かしており、InstagramリールとTikTokもそれぞれの強みを活かして利用者を引きつけています。これらのプラットフォーム間での競争も、ショート動画の品質向上やユーザー体験の改善につながっています。

ショート動画視聴のタイミング

ショート動画を視聴するタイミングについてですが、一番多いのは夜寝る前、次いで休憩時間、休日と続きます。また、家事や育児の合間に視聴することも多いようです。ショート動画は基本的に30秒から60秒以内の短い動画であるため、隙間時間に視聴できる点が特徴です。この視聴パターンは、日常生活の中での短い休憩時間やリラックスしたいときに、簡単にアクセスできることから来ています。これにより、ショート動画は多くのユーザーにとって手軽なエンターテイメントの一部となっています。

ショート動画が商品購入に与える影響

次に、ショート動画が商品購入に与える影響についてです。実際にショート動画を視聴して商品を購入したことがあると答えた方は全体の約3割に上ります。特に男性の方がやや多いという結果が出ています。このことから、ショート動画は売上や購買行動に貢献していることがわかります。ショート動画は視覚的に商品を紹介するため、視聴者の購買意欲を刺激しやすく、直接的な売上向上に寄与します。特に、短時間で効果的に商品情報を伝えることができるため、消費者の購買行動に強い影響を与えています。

購入される商品のジャンル

購入される商品のジャンルについてですが、即座に手に取ることができ、タッチポイントが多く、単価が安いものが多く購入されています。具体的には、食品が1位であり、雑貨、化粧品、日用品、文房具、洋服などが続きます。男性と女性で若干の違いはありますが、これらの商品がショート動画を通じて購入されている傾向があります。これらのジャンルは、日常的に必要とされるものや、比較的低価格で購入しやすいものが中心となっています。ショート動画を利用することで、消費者はこれらの商品をより身近に感じ、購買意欲が高まります。

ショート動画が購買意欲を引き起こすきっかけ

続いて、ショート動画が購買意欲を引き起こすきっかけについてです。最も多いのは商品の内容や見た目です。次いで詳細な商品の説明、そして好きなブランドが投稿しているという要素が挙げられます。特にデザインやブランディング、パッケージが重要であり、ショート動画を通じてどのように見せるかが売上に大きく影響します。視覚的な魅力や具体的な使用方法を示すことで、消費者の関心を引き、購買意欲を高めることができます。これにより、企業はショート動画を通じて効果的に商品を宣伝し、消費者とのエンゲージメントを強化できます。

YouTubeの市場動向

YouTubeの市場についてですが、ショート動画の投稿本数は右肩上がりで増加しています。YouTubeは長年にわたるプラットフォームとしての信頼性と幅広いユーザーベースを持っており、ショート動画もその一部として急速に成長しています。これにより、ショート動画はYouTube内で重要なコンテンツの一つとして位置づけられています。多くのクリエイターがショート動画を積極的に投稿しており、その影響力は増大しています。さらに、YouTubeショートはアルゴリズムを活用してユーザーに最適な動画を提供し、視聴時間の増加とともに広告収益の拡大を図っています。

Instagramリールの利用状況

同様に、Instagramのリールでも利用者が増えており、全体の視聴時間のうち約20%がリールに費やされています。Instagramは視覚的なコンテンツに特化しており、リールはその一環として人気を集めています。視覚的に魅力的な短い動画が多くのユーザーに支持されており、特に若年層やインフルエンサーの間で広く利用されています。Instagramリールは、ユーザーが簡単に作成・共有できるため、ユーザー生成コンテンツの増加にも寄与しています。このプラットフォームは、ブランドや企業がターゲットオーディエンスにリーチしやすく、エンゲージメントを高めるための重要なツールとなっています。

TikTokの成長と若年層への影響

TikTokも月間利用者数や視聴回数が急増しており、特に若年層の利用が目立ちます。このため、若い人をターゲットにしたマーケティングにはTikTokの活用が推奨されます。TikTokは独自のアルゴリズムと創造的な動画コンテンツで、多くのユーザーを引きつけています。特に、短い時間でインパクトのある動画を提供することで、ユーザーの興味を引き続けることに成功しています。若年層をターゲットにする企業は、TikTokを活用することで効果的にブランドメッセージを伝えることができます。また、TikTokのインフルエンサーマーケティングも非常に効果的であり、影響力のあるユーザーを通じてブランドの認知度を高めることができます。

ショート動画を伸ばすためのコツ

次に、ショート動画を伸ばすためのコツについて述べます。まず、各プラットフォームが採用しているアルゴリズムはコンテンツファーストです。最初に200回から800回程度のインプレッションが与えられ、視聴完了率や平均視聴時間、シェア数、いいね、コメントなどの反応が評価されます。この評価が高ければ次のレコメンドが行われ、最終的にはバズ投稿となる可能性があります。これにより、フォロワーが少なくても、質の高いコンテンツであれば多くの人にリーチできるチャンスがあります。

バズる動画の特徴

バズる動画の特徴としては、平均視聴時間と視聴維持率、フル視聴率が高いことが挙げられます。例えば、Instagramのリールで総再生時間や平均視聴時間、視聴率が高いものがリーチとして伸びています。

TikTokでは直近では1分以上の動画が伸びやすく、リールでは15秒から30秒、または45秒以下の動画が伸びる傾向にあります。これらの要素を考慮しながら、視聴者が最後まで視聴したくなるようなコンテンツを作成することが重要です。

ショート動画の具体的な伸ばし方

ショート動画を伸ばすには、以下の7つのポイントがあります。

1. 冒頭0.5秒の引き：最初の0.5秒で視聴者の興味を引くことが重要です。視聴者は最初の数秒でその動画を見るかどうかを判断するため、最初に強いインパクトを与えることが必要です。
2. 2秒ごとのジェットカット：カットを切り替えて視聴者の関心を維持します。視覚的な変化を頻繁に加えることで、視聴者の注意を引き続けることができます。
3. 手ぶれのない映像：見やすい画角で撮影します。プロフェッショナルな品質の映像は視聴者に信頼感を与えます。
4. 音源の活用：音声を効果的に利用します。人気のある音源を使用することで、視聴者の関心を引くことができます。
5. 画角の見やすさ：視聴者が見やすいように工夫します。縦型の動画が多くのプラットフォームで推奨されています。
6. 音声の利用：音声をオンにして視聴されることが多いため、音声を入れることが重要です。音声での説明や音楽は視聴体験を向上させます。

まとめ

ショート動画を成功に導くためには、上記の7つのポイントを意識しながら制作することが重要です。視聴者の興味を最初から引き付け、視覚と音声を効果的に活用し、プロフェッショナルな品質を保つことで、より多くの人々に動画を楽しんでもらえるでしょう。これらのテクニックを駆使し、魅力的でエンゲージメントの高いショート動画を作り上げてください。

著者プロフィール

富田竜介：株式会社TaTap代表
企業様向けSNSアカウント運用代行/コンサルティング/社内化支援/社内研修承ります。

📚著書：「99％の経営者は知らない中小企業のための正しい SNSマーケティング」https://amzn.asia/d/jgczWfe