Instagramプロフィールグリッド自由配置の背景とメリット・デメリットを徹底解説〜自由にデザインできる時代へ〜

- プロフィールはLP化し第一印象が重要に
- 投稿を自由に配置しブランドを管理できる
- 代表作や告知を常に上段に固定可能
- キャンペーン時は柔軟に入替えが可能
- デメリットは新着性の低下と工数増加
- 戦略的配置と統一感が成果を左右する
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Instagramのプロフィールページが大きく進化しました。これまで投稿は時系列で並ぶのが基本でしたが、ついにプロフィールグリッドを自由に配置できるようになったのです。本記事では、この変更の背景やメリット・デメリットをわかりやすく整理し、企業やクリエイターがどのように活用できるのかを徹底解説していきます。
Instagram プロフィールグリッド 縦長|プロフィールグリッドの変更とは?

この新機能は、まずクリエイターや個人のインフルエンサーのアカウントでテストが始まっていました。
従来はプロフィールの自己紹介文の下に、横一列に並んでいたストーリーズハイライトの丸いアイコンが表示されていましたが現在はそれが消滅し、グリッド上にあるハートマークのタブに分離される形に変更されています。
さらに、ハイライトはフィード投稿と同じように縦長の長方形のサムネイルでグリッド内に表示される仕様になりました。これに伴い、企業アカウント(ビジネスアカウント)でもプロフィールグリッドを自由に並べ替えできるようになったのです。
これまでのプロフィールグリッドは、ホームタブ内で新しい投稿から順番に並ぶのが基本でした。それが今では、自分たちの好きな順番で投稿を並び替えられるようになり、見せ方の自由度が大きく広がりました。
Instagram プロフィールグリッド 縦長|背景にあるInstagramの戦略

Instagramがこのような仕様変更を行った背景には、大きく2つの流れがあります。
1. プロフィールページのランディングページ化
ここ数年、Instagramはプロフィールページをランディングページ化する方向に明確にシフトしてきました。
つまり、クリエイターのアカウントは単なる投稿の一覧ではなく、ブランドの顔や名刺代わりの存在になりつつあるのです。
例えば、海外では「Instagramアカウントを持っていない=名刺がないのと同じ」というほど、重要な役割を果たしています。ウィル・スミスさんに勧められて、俳優の山下智久さん(ヤマピー)がInstagramを始めたエピソードも有名です。
2. TikTokの台頭とプロフィール訪問の増加
TikTokの成長により、発見タブやリールなどからの偶発的な出会いが増えています。もちろん、その場でフォローする人もいますが、多くの場合は一度プロフィールを訪れてからフォローするかどうかを判断する流れが増えています。
Instagramとしては、プロフィールを訪れたユーザーに第一印象を自由にデザインさせることで、多様な使い方を促したいのでしょう。
3. Eコマース・DM機能の強化
さらにInstagramは、近年eコマースやDM機能を強化しています。
プロフィールは今や購買や問い合わせの入り口としての役割も高まっています。つまり、**「プロフィール=ホームページ代わり」という流れを加速させたい。そのために今回の自由配置機能が導入されたと見られます。
Instagram プロフィールグリッド 縦長|プロフィール自由配置のメリット

続いて、この機能を使うことで得られるメリットを整理します。
1. ブランディングコントロールの強化
最大のメリットは、ブランドイメージを自分でコントロールできる点です。
これまでは最新の投稿が最上部に表示される仕組みだったため、キャンペーンや新商品を常に目立たせたい場合は、ストーリーズや固定投稿に頼るしかありませんでした。
しかし自由配置が可能になることで、代表的な投稿やサービス紹介、実績、事例などを常に上部に配置できます。プロフィールが名刺代わりから、プレゼン資料のような存在に進化したとも言えます。
2. キャンペーン設計の柔軟化
期間限定セールの投稿をグリッドの最上段にまとめて配置すれば、訪問したユーザーはすぐに気づくことができます。終了後には投稿を入れ替えるだけで対応可能です。
その時々の状況に応じてプロフィールをランディングページのように編集できるため、特にEC企業にとっては強力な武器となります。
3. クリエイターのポートフォリオ性向上
イラストレーターやフォトグラファー、動画クリエイターにとって、プロフィールはまさにポートフォリオです。
従来は新しい作品が上に並ぶため、代表作が埋もれてしまうことがありました。今後は代表作を常に上に配置でき、魅力をしっかり伝えられるようになります。
Instagram プロフィールグリッド 縦長|プロフィール自由配置のデメリット

もちろん良いことばかりではなく、デメリットも存在します。
1. 新着性が伝わりにくい
例えばインフルエンサーマーケティングで、この人に依頼したいと考えた際に、上部に置かれているのが1年前の投稿だったとします。その場合、ストーリーズを投稿していなければ「最近は投稿していない人」という印象を持たれてしまう可能性があります。
2. 編集工数が増える
自由に配置できる分、どの投稿をどこに置くか考えたり、実際に編集する手間が増えます。特に企業アカウントではブランドガイドラインに沿って配置を検討する必要があり、運用の負担になる場合もあります。
3. プロフィールの整合性に差が出る
自由配置をうまく活用して整ったプロフィールに仕上げる人もいれば、雑然とした印象を与えてしまう人も出てきます。統一感のない配置はかえって逆効果になることも。
また、新着順で見たいユーザーにとっては少し混乱を招く可能性もあります。今後、表示切り替え機能が追加される可能性も否定できません。
Instagram プロフィールグリッド 縦長|企業アカウントが取るべき3つの戦略

では、企業はこの機能をどのように活用すれば良いのでしょうか。大きく3つのポイントがあります。
- 固定枠を決める プロフィールの最上段に配置する投稿を「コア投稿」として固定しましょう。基本的には上の3〜6個が対象となります。
- 更新情報の導線を工夫する 新着投稿が下に埋もれやすくなるため、ストーリーズ投稿やチャンネル機能を活用して最新情報を届ける仕組みを作ることが重要です。
- デザインテンプレートを用意する グリッドを3枚ごとに揃えるなど、デザインのトンマナを統一すると、プロフィール全体が整って見えます。例えば、1段目は青、2段目は黄色といった配色ルールを決めるのも有効です。
Instagram プロフィールグリッド 縦長|今後の展望とまとめ

今回の自由配置機能は、Instagramがプロフィールのカスタマイズ性を高める流れの一環です。今後は、プロフィールにタブを追加できる、商品カタログと連動できる、外部LP不要で使えるといった機能拡張も予想されます。TikTok SHOPを意識した動きとも言えるでしょう。
採用活動やECなど、さまざまな用途でInstagramの存在感はますます高まっています。
この機能はブランドにとって自由度を高めるチャンスである一方で、戦略なしに使うと逆効果になるリスクもあります。運用の目的や見せたい印象をしっかり整理した上で、戦略的に活用していくことが大切です。
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