クリックされなくても勝てる!ゼロクリック時代に「選ばれるブランド」になるためのSNS戦略
- ゼロクリック検索が主流となり検索完結が加速
- 重要なのはクリックでなくAIへの引用
- SNSの専門性と一貫性がAI理解の鍵
- ブランドらしさと一次情報が記憶を生む
- 深い対話や反応が信頼シグナルになる
- 新KPIはAI引用率と専門性認知が中心
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最近、検索をしてもリンクをクリックせずに終わることが増えていませんか?
GoogleがGeminiを出し、ChatGPTもあり、回答そのものを検索画面上で返してくれるようになりました。
いま、マーケティング界隈で非常に重要になってきている「ゼロクリック検索」について掘り下げます。
この世界では「クリックされていないのに評価されるブランド」と「クリックされないまま消えていくブランド」の“二極化”が始まっています。今日は、このゼロクリック時代にSNSはどう戦うべきかを深掘りしていきます。
検索が「クリックされずに終わる」時代|SNS戦略 ゼロクリック

まず前提として、日本だけでなく世界的にゼロクリック検索が当たり前になっています。SimilarWebによると、検索の65%以上がクリックなしで完結しています。
つまりユーザーはリンクを押さない時代になっているということです。
さらにGoogleは「AI概要(AI Overview)」や「強調スニペット」などの直接回答機能を拡大し、サイトを訪問する前に検索が完結する現象が起きています。加えて、ChatGPT Search、Google Geminiなどが、URLを見る前に答えが手に入る世界を加速させています。
つまり、検索順位が高い=見られるという時代は終わりつつあります。ここが最初の大前提です。
可視性の定義が変化:クリックではなく「引用」へ|SNS戦略 ゼロクリック

では、ゼロクリック時代にブランド価値は何で決まるのか。
答えは、AIの回答に引用されることです。
AIは回答を作る際、権威性、専門性、信頼性の高い情報源を参照します。評価軸は検索順位やクリック数ではなく、AI回答内に登場する頻度、そして業界キーワードにおけるプレゼンスに変わっています。
つまり、ユーザーにクリックされる前に、AIに選ばれるブランドになる必要があります。ここが勝負になります。
SNSは「AIに理解される」ための最大の武器|SNS戦略 ゼロクリック

ここでSNSの出番です。今、AIはSNS投稿内容も学習対象にしています。
特に以下はAIが評価する要素です。
- 投稿の一貫性
- 専門性の深さ
- コミュニティからの反応
- 表現の明瞭さ
- ブランドとしての信用の蓄積
つまり、SNSで語ることが、AI検索で引用される価値に変わる時代になっているということです。
たとえば不動産企業であれば、「住宅ローンのリアル」「間取り選びの基準」「相場の推移」「資産価値の上げ方」といった専門テーマをSNSで発信すると、そこからSNSや外部メディア、AIの回答に引用される機会が増えていきます。これが新しい「検索における可視性」の作り方です。
ゼロクリック時代に必要なSNS戦略:3つの結論|SNS戦略 ゼロクリック

ここからは具体的に“何をすべきか”。結論は3つです。
① 専門テーマを3つに絞る
X(旧Twitter)などでも言われていますが、AIは投稿の一貫性を非常に重視します。テーマが多すぎると「あなたは何の専門家なのか?」と判断できず、引用されにくくなります。誰にとっての専門家なのかを明確にすることが最重要です。
② バズらなくていい、記憶される投稿を作る
ゼロクリック時代は、バズより“記憶”が重要です。ユーザーが覚えるのは派手な動画ではなく、以下の要素を含む投稿です。
- その人・ブランドらしさ
- 明確なコンテンツ実験
- 数字・データ
- 裏側のプロセス(一次情報)
こうした投稿がAIにも人にも刺さる時代です。
③ コミュニケーションを増やす
AIはコミュニケーションの質も見ています。
- 深いコメントのつく投稿
- DMで共有される投稿
- 引用される投稿
これらは価値のある投稿と判断されやすくなります。企業アカウントでもフォロワーへの返信や対話を行うことで、信頼性シグナルとしてAIに伝わっていきます。
ゼロクリック時代の新しいKPI|SNS戦略 ゼロクリック

従来のKPIは通用しにくくなります。
- インプレッション数
- クリック数
- 流入数
こうした数値ではなく、以下の要素が重要になります。
- AI引用率
- 回答登場率
- エンティティ・プレゼンス
- SNSでの専門性認知
- コミュニケーション量
つまり、AIが「届けたいブランド」と認識しているかどうかこれが新しいKPIです。
まとめ|SNS戦略 ゼロクリック

ここまで、AIが検索の入り口を支配するゼロクリック時代に、SNSがどう戦うべきかをテーマにお話ししました。
これからのSNS運用は、単なるバズ狙いでも、数字の勝負でもありません。いかに“記憶される専門家”として存在できるか、そしてAIに理解されるブランドになれるかこれがすべてです。
SNSはAIに理解されるための一番有効なインフラです。ゼロクリック時代でも勝てるよう、ブランドとしての一貫性を作り、SNSを最大限活用した“土台づくり”が重要だと思います。
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