とりあえず投稿じゃ勝てない!X(Twitter)戦略、勝敗を分けるのは「設計力」

- X(旧Twitter)の運用は「戦略が9割」
- 戦略ロードマップは5ステップで構成
- ブランドアカウントはバズ狙い不要
- インフルエンサー活用が購買行動の起点に
- 成果測定には数値+定性調査の両軸が重要
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SNSマーケティングを語る上で、X(旧Twitter)は外せない存在です。しかし、近年、企業アカウントの運用において「伸び悩み」が目立つのも事実。「リポスト機能があるし、バズりやすいんでしょ?とりあえずやってみよう!」という軽いノリで始めて、「思ったより伸びないからやーめた」とフェードアウトしてしまう企業も、少なくありません。
とはいえ、だからといってXから手を引いてしまうのは、あまりにももったいない。X(旧Twitter)は、適切な戦略さえあればしっかりと成果を出せるSNSです。ここでは、Xをビジネス活用するにあたっての「考え方」と「進め方」を、具体的な事例を交えてご紹介します。
X(Twitter) 戦略|なぜXを“やめる”のはもったいないのか


Xはかつて、「運が良ければバズって認知が一気に広がる」という、ある種の“お手軽さ”が魅力でした。しかし、今はアルゴリズムの仕様変更やプラットフォーム全体の成熟によって、バズだけを狙ったアカウントが長続きしにくい構造になっています。
結果として、「投稿しても反応が薄い」「フォロワーが増えない」「CVにつながらない」と感じ、運用を止めてしまうケースも少なくありません。

ですが、ここで立ち止まって考えてみてほしいのです。果たして、戦略的に設計された運用だったでしょうか?やみくもに投稿していたのではないでしょうか?仮に売上げやCVが目的なら、そこに辿り着くための「地図」が必要です。結論を言えば、X(旧Twitter)は、「戦略が9割」。まずは正しい地図、つまり「戦略」を描いてから動くことが、成果を出すための絶対条件なのです。
X(Twitter) 戦略|X戦略ロードマップとは?

それでは、具体的にどのようなステップでX戦略を組み立てていけばよいのか?ここからは、「戦略ロードマップ」として、5つのステップに分けてご紹介します。
ステップ1:目的・ゴールの明確化


Xを運用する理由が“なんとなく”では、成果も“なんとなく”にしかなりません。まずは、何のためにXを使うのか、そしてどこまでの成果を目指すのかというゴール設定が最初の一歩になります。
例えば、ある社員20名規模、年商10億円の化粧品会社が、Xの活用を始めました。主力は30代向けのクレンジング商品。リスティング広告やSEOで売上を伸ばしてきた会社ですが、Instagram施策が奏功し、12〜15億円規模まで成長の兆しが見えてきた段階で、「次はXで売上20億を狙いたい」と目標を定めたのです。
このように、SNSごとの役割を定義し、数値的ゴールを設定することが、戦略的な運用の出発点です。
ステップ2:ターゲットの明確化

次に取り組むべきは、「誰に向けて発信するのか」というターゲットの解像度を高めることです。
この企業では、既存の長期利用者にオンラインでヒアリングを実施。その結果、「Xで公式アカウントの投稿はほとんど見ない」「見るとしたらプレゼントキャンペーンかセール情報くらい」というリアルな声が寄せられました。
ここで得られたのは、「企業アカウントはあくまで情報の受け渡し役。購買行動に影響を与えているのは、実はインフルエンサーによる第三者発信」というインサイトです。
ステップ3:誰がどのような発信をするのか

ターゲットの声をもとに、発信の中身と「誰が担うのか」を整理していきます。
まずは企業のブランドアカウント。ここは「バズ狙い」は必要ありません。やるべきは、
- 商品情報の発信
- キャンペーンの案内
- 購入者の投稿のリポストや引用ポスト
といった、信頼性ある情報の定期的な発信です。
そして、購買の「きっかけ」をつくる役割として、インフルエンサーの活用を戦略に組み込みます。企業視点での「こんなに良い商品です」という発信ではなく、生活者視点でのリアルな口コミとしての発信が、エンゲージメントを生みやすくなります。
ステップ4:リソースと体制の構築

「やること」は決まっても、「誰がやるのか」が曖昧なままでは動き出せません。実行体制を整えることも、戦略の一部です。
この企業では、全体の指揮を執るマネージャーAさんを責任者に任命。Xのインフルエンサーマーケティングについては、広告運用を兼務するCさんが担当します。インフルエンサー候補へのDM送信や対応リストの管理なども含めて、明確な役割分担を行い、スムーズな運用を可能にしています。
ステップ5:運用と改善


戦略は「立てたら終わり」ではありません。成果を見ながら、軌道修正を続けていく必要があります。
運用において見るべき指標は、インフルエンサー投稿のリーチ数と保存数(Xではブックマーク)。さらに、アンケートによる定性調査も重要です。
「Xで見て買いました」「あの投稿を見て気になって買いました」というような声が集まれば、施策がきちんと影響を与えているという証拠になります。そして、売上げの前後比較によって、具体的な売上インパクトを測定します。
さらには、
- 毎月のSNS定例ミーティング
- インフルエンサー投稿の記録と保存
- よく見るインフルエンサーへのヒアリング
といった、改善のための習慣づけも忘れずに行いましょう。
X(Twitter) 戦略|X戦略ロードマップのまとめ

あらためて、戦略ロードマップを振り返ります。
- 目的・ゴールを明確化
- ターゲットの明確化
- 誰がどのような発信をするのかの設計
- リソースと体制の構築
- 運用と改善によるPDCAの実行
この5つのステップを抜け漏れなく実行することで、Xを「なんとなく運用」から「成果につなげる運用」へとシフトできます。
X(Twitter) 戦略|SNS戦略の本質は「戦略設計」にある

X(旧Twitter)というプラットフォームは、時代とともに変化しています。しかし、成果を出すための原理原則は変わりません。それは、「戦略が9割」であるということです。
Xだから難しい、Xはバズらない、という声があったとしても、それは戦略が設計されていなかったからかもしれません。もし、どこから手をつけていいかわからないときは、プロの目線で伴走してくれるパートナーを頼るのも一つの方法です。

TaTapでは、X(旧Twitter)に関するさまざまな実績を豊富な知見をもとに、企業様をご支援させていただいております。SNSに関して何かお困りごとがありましたら、いつでもTaTapにご相談ください。
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