Instagram KGI/KPIで企業/ブランドを成長させる目標設定の極意
- インスタアカウントの6つの重要な役割
- アカウントのタイプで目標は異なる
- ブランドアカウントとオウンドメディアアカウント
- きちんと運用することでブランドの成長と売上げの向上を実現できる
- 週次と月次でコンテンツごとに分析することが重要
読了目安:約分
企業やブランドがInstagramを運用する際、どのような目標を立てるべきかについてお話しします。企業やブランドによって異なる指標があるものの、今回はInstagramアカウント運用の具体的な目標設定について焦点を当てます。
Instagramアカウント運用の役割
Instagramのアカウント運用には、以下の6つの重要な役割があります。これらの役割を理解し、それぞれの役割に基づいて目標を設定することが、効果的なアカウント運用の鍵となります。
- 売上げ・利益: Instagramを通じて売上げを向上させることができます。具体的には、ショップタグやプロフィールURLからウェブサイトへの遷移を促進し、広告の獲得効率を高めることが目標となります。これにより、直接的な売上げの増加を図ることができます。
- 資産性: 広告は一時的な効果(フロー)であり、短期間での露出を目的としていますが、アカウント運用は長期的な効果(ストック)を目指します。これは、コンテンツが蓄積され、資産として価値を持つという意味です。フォロワーも増加し続け、広告出稿時の効率も向上します。
- アンケート/PR文脈: Instagramを利用して顧客ニーズのヒアリングを行い、その結果をPR活動や商品開発に活用することができます。顧客の声を直接聞くことで、よりターゲットに合った商品やサービスを提供できるようになります。
- 指名検索/UGC(口コミ): オリジナルタグをKPI(重要業績評価指標)として設定し、指名検索数を増加させることが可能です。これにより、ユーザーが自発的にブランドについて言及し、口コミが広がる効果を期待できます。
- ブランディング: 投稿やプロフィールを通じて、ブランドの世界観を構築することができます。これにより、ブランドの認知度を高め、ユーザーとの信頼関係を築くことができます。
- CRM(顧客関係管理): フォロワーとの近い距離での関係を築くことができるため、顧客とのエンゲージメントを高め、ロイヤルカスタマーを増やすことができます。
ブランドアカウントとオウンドアカウント
Instagramのアカウントには2つのタイプがあります。 それぞれのタイプに応じて、アカウント運用の目標が異なります。それでは、それぞれのタイプに適した目標を見ていきましょう。
■ブランドアカウント
ブランドアカウントの運用目標は、第三者にどれだけブランド名称を広めてもらえるかに重点を置きます。ブランドアカウントは、ブランドの世界観を作った投稿が中心で、直接的な売上げに繋がりにくいため、外部からのタグ付けや口コミを促進することが重要です。
- メンションタグ付け数: アカウントにどれだけタグを付けて投稿してもらえたかが重要です。これにより、ブランドがどれだけユーザーに言及されているかを測定できます。
- オリジナルタグ数: 自社のブランドに関連するハッシュタグがどれだけ増えたかも重要です。例えば、化粧品会社の場合、自社ブランドのハッシュタグを作成し、その使用回数を増やすことが目標となります。
ブランドアカウントが有名でない場合、ギフティングやアンバサダー施策を活用し、口コミを発生させることが必要です。これにより、ブランドの認知度を高め、自然な口コミを増やすことができます。
■オウンドメディアアカウント
オウンドメディアアカウントは、質の高いコンテンツを提供し、滞在時間やエンゲージメントを高めることが目標です。これにより、発見タブに露出しやすくなり、リーチを拡大できます。
- リーチの伸び: 週次や月次でリーチがどれだけ伸びているかを確認します。リーチが伸びることにより、多くのユーザーにブランドが認知されることが期待できます。
- エンゲージメント初速と率: 既存のフォロワーとのコミュニケーションを活発にし、いいね、保存、コメント、シェアなどの数を追うことが重要です。エンゲージメント率を高めることで、コンテンツの価値を高め、より多くのユーザーにリーチすることができます。
リーチを増やしフォロワーを増やすためには、プロフィールへのアクセス数とフォロー率も重要です。プロフィールに来てもらえていない場合は、コンテンツを改善する必要があります。
それぞれのタイプの具体的な運用評価
■ブランドアカウント
ブランドアカウントの運用評価では、主にメンションタグ付け数とオリジナルタグ数を指標に、口コミやブランド認知度を評価します。これにより、ブランドの知名度がどれだけ広がっているかを把握できます。
■オウンドメディアアカウント
オウンドメディアアカウントの運用評価では、リーチとエンゲージメントの初速と率を指標に、リーチの伸びを評価します。さらに、プロフィールへのアクセス数とフォロー率を確認し、コンテンツとアカウントの整合性をチェックします。
弊社では、週次でのアカウント評価をしています。日次での評価は的外れであり、週次と月次での伸びを評価シートを用いて数値を追い、コンテンツごとに分析することが重要です。これにより、効果的なアカウント運用を実現できます。
売上げと認知度の向上
ブランドアカウントとオウンドメディアアカウントの評価を通じて、売上げ(利益)に繋げることができます。指名検索や口コミが増えることで、売上げがさらに伸びます。ブランディングを適切に行えば、Instagramを見た上での購買に繋がり、フォロワーが増えるにつれてファンも増加します。キャンペーンなどのアクションを通じて、さらに売上げを上積みすることが可能です。
Instagramをきちんと運用することで、自社のビジネスをより成長させることができます。各アカウントの特性に応じた目標を設定し、評価を行うことで、SNSマーケティングの効果を最大化しましょう。Instagramは、企業やブランドにとって強力なマーケティングツールとなり得ます。しっかりと運用し、継続的に効果を測定することで、ブランドの成長と売上げの向上を実現できます。
まとめ
ここまで述べてきたように、Instagramの運用においては、明確な目標を設定し、それに基づいて評価を行うことが重要です。ブランドアカウントとオウンドメディアアカウントの違いを理解し、それぞれの特性に合わせた目標設定を行うことで、効果的な運用が可能になります。
ブランドアカウントでは、タグ付けやオリジナルタグの使用を促進し、第三者によるブランドの言及を増やすことが目標となります。これにより、自然な形でのブランド認知度向上と口コミの拡散を図ります。
オウンドメディアアカウントでは、質の高いコンテンツを提供し、リーチとエンゲージメントを高めることが目標です。これにより、発見タブでの露出を増やし、多くのユーザーにブランドを認知してもらうことが可能となります。
アカウント運用の評価方法
アカウント運用の評価方法として、週次と月次でのリーチやエンゲージメント率の追跡が重要です。日次での評価は短期的な視点に偏りがちであり、長期的な成長を見据えた評価が求められます。
週次での評価では、コンテンツごとにエンゲージメントの初速や率を分析し、どのコンテンツがユーザーに響いているかを把握します。月次での評価では、全体的なリーチの伸びやフォロワー数の増減を確認し、長期的な戦略の修正に役立てます。
Instagramの運用は、単なるSNSの活用を超えて、ブランドの成長と売上げの向上に大きく貢献します。適切な目標設定と評価を行い、継続的に改善を重ねることで、Instagramは企業やブランドにとって欠かせないマーケティングツールとなります。したがって、Instagram運用の重要性を理解し、戦略的に活用することが求められます。
最終的に、Instagramを効果的に運用することで、ブランドの認知度を高め、売上げを伸ばし、長期的な顧客関係を築くことが可能です。これにより、企業やブランドの成功を支える重要な要素となるでしょう。
著者プロフィール
富田竜介:株式会社TaTap代表
企業様向けSNSアカウント運用代行/コンサルティング/社内化支援/社内研修承ります。
📚著書:「99%の経営者は知らない中小企業のための正しい SNSマーケティング」https://amzn.asia/d/jgczWfe