株式会社DINOS CORPORATION
株式会社DINOS CORPORATION 様

手詰まり感からの脱却。
「投稿の頻度を落としましょう」で見直したEC大手「ディノス」のSNSアカウント運用

#インハウス化・内製化支援#SNS運用#SNSコンサルティング

Point

この実績のポイント

  • 最新のSNSの知見や情報を基にした的確なアドバイス
  • リソースに余裕を生み出す代行支援サービス
  • 情報通の外部コーチのような存在として並走

「ディノス」ブランドの総合通信販売事業をはじめ、リテンションマーケティング事業やフラワーネット事業、店舗・催事事業などを展開する株式会社DINOS CORPORATION。同社が運営するオンラインショップ「ディノス」では、お客さまとの接点創出を目的に2020年よりInstagramやTikTokといったSNS運用に取り組んでおり、現在弊社のSNSコンサルティングにてご支援しています。

今回は、DINOS CORPORATIONのEC部でSNS運用を担うチーム、SMM推進ユニットでユニットマネージャーを務める佐藤さまと、SNS運用の実務を担う山内さま、田村さまにお話を伺い、これまでの取り組みを振り返りました。

従来の媒体ではリーチできないお客さまとの接点創出を狙い、SNS運用をスタート

長島:今回のお取り組みでは、貴社のInstagramマーケティングとTikTokマーケティングのご支援をさせていただきました。企業がSNS運用に取り組むメリットについて、どのようにお考えでしょうか?

佐藤:これまでディノスが力を入れてきたテレビやカタログでは届かなかったお客さまとの接点を創出できること、カタログの紙面やECサイトの画面だけでは伝えきれない商品情報をお客さまにお伝えできることがメリットだと考えています。

さらにマーケティング以外のメリットでは、SNS上のお客さまの反応やコメントを社内のMDやバイヤーに直接伝えられ、商品の仕入れや企画に反映させられることが挙げられます。実際に私たちSMM推進ユニットとMDやバイヤーの会議は定期的に開催しており、そこで商品ページのセッションや売上げにSNSがどのように貢献できているのか、お客さまからはどのようなリアクションがあるのかを一緒に話し合っています。

長島:その他にも、SNS運用は低コストから始められることもメリットですよね。コンテンツを制作すれば、InstagramだけでなくTikTokやXなどに横展開できることも、お客さまとの接点拡大における強みだと思います。

改めて、貴社におけるSNS活用はどのような経緯から始まったのでしょうか?

佐藤:ディノス公式のInstagramアカウントが開設されたのが2020年のことです。2020年よりも前から「SNSは重要だ。しっかり取り組まなければ」という考えはあったのですが、社内リソースの関係から他の業務と兼任して運用している状態が続きました。

そして2022年頃、新型コロナウイルスの感染拡大で伸びていた通販需要がいったん落ち着いたタイミングで、カタログ以外でもお客さまとの接点を創出し、維持していかなければ一過性の盛り上がりで終わってしまうとの危機感からようやくSNS専任のチームが立ち上がりました。

田村:さまざまなSNSがあるなかでもInstagramは早めにアカウントを作成しました。もともとカタログ掲載用に撮影されたきれいな商品画像をストックしていること、X(Twitter)やFacebookといったテキスト中心ではなく、Instagramは画像中心のSNSであること、そして通販のディノスのお客さま層とInstagramのユーザー層は重なる点が多いことがその理由です。

その一方で、最近着手し始めたTikTokは男性ユーザーが多いため、男性向けのガジェット紹介動画などに注力していこうと考えています。

アカウントの立ち上げ、10万フォロワー達成後の手詰まり感に課題

長島:今回弊社とお取り組みいただいた背景には、どのような課題があったのでしょうか?

山内:2022年にSNS専任チームが立ち上がった時点で、すでにSNS活用でご協力いただいているパートナー企業さんがいらっしゃいました。アカウントの作成から10万フォロワーを獲得、運用を軌道に乗せるまでの立ち上げ期を支援いただいたことを高く評価していました。ただその一方で、フォロワー数をKPIに掲げた立ち上げ期以降の施策がうまくいっておらず、手詰まりな雰囲気を感じていました。

たとえばひとつ投稿を作成する場合でも、まずどの商品を取り上げようか決め、使用するクリエイティブを選び、それにあったテキストやハッシュタグを考えるという、とにかく内向きな思考に陥りがちです。パートナー企業さんから有効なアドバイスをいただけず、自社だけでSNSを運用しているとアイデアがすぐに煮詰まってしまいます。

佐藤:SNS運用をすべて内製化せず、外部のパートナー企業さんにお力添えいただく最大のメリットは、私たちでは知り得ない情報を得られること、私たちでは思いつかない施策をご提案いただけることにあると考えています。トレンドの移り変わりが早いSNSにおいては特に情報の鮮度が重要です。

最新のSNSの知見や情報を持っているパートナー企業さんに支援していただく必要があるとの危機感を抱き、ご依頼先の選定を始めました。

決め手はヒアリングから始まるソリューション営業と、マーケティングに留まらないビジネス視点

長島:新たにSNS運用を支援するパートナー企業を選定するにあたって、どのように比較検討されましたか?

山内:インターネットで検索したり、セミナーを受けたりと情報収集していくなかで感じたのは、アカウントを立ち上げて軌道に乗せるところまでをサービスとしてパッケージ化している企業が多かったことです。しかし、弊社のSNSアカウントはすでに存在し、10万人のフォロワーを抱えている状態でしたので、パッケージ化されたサービスではなく、私たちと並走しながら一緒に課題を発見し、一緒に施策を考えてくれるサービスを求めていました。

長島:SNS運用のパートナー企業に弊社を選んでいただいた決め手を教えてください。

山内:弊社と別の施策でお付き合いがあったパートナー企業さんからご紹介いただく形でTaTapさんを知りました。代表の富田さんが著された書籍を一読した上でTaTapさんから初回のご提案を受けたのですが、その時点で他の企業とは違うなと感じたことをよく覚えています。

他のSNS運用を手掛ける企業からのご提案は、サービスメニューを見せられ「私たちはこれができます」と一方通行な印象を受けます。しかしTaTapさんの場合、まずはヒアリングから始まり、今どこに課題を感じているのか言語化していただけたのです。

もうひとつ印象的だったのが、ご提案の視点がSNS運用やマーケティング領域に留まらず、ディノスのEC事業に対して、その先の企業全体に対してどのように貢献していくのかという視点をお持ちだったことです。

こうしたアプローチの仕方から、経営コンサルティングのような視点を持ちつつ、最新のSNSトレンドを押さえたパートナー企業であることを確信し、正式にご依頼させていただきました。

長島:弊社では「マーケティングの“在り方”を考える。」を会社の哲学にしています。マーケティングの在り方を考えていくと、SNSはフォロワーを増やすことが目的ではなく、利益に貢献することこそが目的です。社内でも、ただフォロワーを増やす方法などではなく、どのような施策であればお客さまの事業に貢献できるか、マーケティングの効果を最大化できるかを議論し、お客さまへサービスを提供しています。

KGIの見直しから始まり、最新の情報共有や定例会、クリエイティブ改善などで取り組み

山内:TaTapさんとのお取り組みが決定してからは、まずInstagramの現状の数字や投稿の内容、企画の考え方をお話しさせていただきました。そこでこれまで追っていたフォロワー数ではなく、Webサイトセッション数をKGIに置くことをご提案いただきました。そこからInstagramの各種指標に落とし込み、フォロワー数も重視する指標のひとつに落ち着いています。

日々のチャットでは、こちらからInstagramに関するご相談だけでなく、長島さんから最新のSNSニュースが送られてきます。なかには自分だけではなかなかたどり着けない英語の記事からの引用もあり、すごく勉強になります。

また、定例会のやり方も以前のパートナー企業さんは各指標の振り返りに終始していたのですが、TaTapさんの場合は細かい数字を追うことよりも、次に何をすべきか、どの施策を優先すべきかとアドバイスをいただける点が高評価です。

長島:たしかにフォロワー数は大事な指標であり、プロフィールにも大きく表示されるので気になる数字ですよね。しかしフォロワー数の伸びはアルゴリズムの調整によって浮き沈みがあるため、アカウントや投稿に対するエンゲージメントを高めていくことがフォロワーの質を高めていく意味で重要になります。

その他にも商品タグや動画内の誤字脱字など、投稿予定のクリエイティブのダブルチェックや、Instagramのフィード投稿やストーリーズ投稿の代行などを弊社でお取り組みさせていただいております。

渡邉:クリエイティブ改善については私の方から定例会などでご提案させていただきました。Instagramの投稿は、プロのように作り込む必要はなく、シンプルでも視認性がよいデザインであれば、1枚目のサムネイル画像から2枚目以降も閲覧していただけます。たとえば、特徴的なキャッチフレーズを入れたり、Instagramで流行りのフレーズを採用したりといったお話をさせていただきました。

田村:TikTokに取り組んでからはまだ日は浅いですが、外部リンクを埋め込むことができるようになったアップデート情報などをいち早く教えていただきましたね。すでにInstagramで使用した動画をTikTokに展開する取り組みも始まっており、今後注力していきたいと考えています。

ディノスTikTok公式

「投稿の頻度を落としましょう」の思い切った提案で、投稿の質重視にシフトしたSNS運用

長島:弊社との取り組みの中で、貴社のSNS運用ではどのような成果を得ることができましたか?

山内:さまざまなご提案があった中でも特にインパクトが大きかったのが「投稿頻度を下げよう」というご提案です。このご提案を受けるまで毎日フィード投稿をしていたのですが、制作リソースの関係で画像内に文字を入れた投稿は3日に1回しかできていませんでした。当然、文字を入れた画像の投稿の方が反応がよかったのですが、高い投稿頻度を維持していくことを優先していたのです。また、投稿頻度を下げることでリーチ数が下がってしまうのではという不安もありました。

しかし「投稿頻度を下げてでも画像に文字を入れ、1投稿あたりのエンゲージメントを高めるべきであり、アカウント全体への悪影響はでない」とのご提案を受けたことで、思い切って投稿頻度よりも1投稿1投稿の作り込みに注力するようになったのです。結果、1投稿辺りのリーチ数は下がるどころか以前よりも向上し、アカウント全体への悪影響もなく順調にフォロワー数ももうすぐ20万人の大台を突破する見込みです。改めて振り返ると私たちだけでは踏み出せなかった施策ですし、TaTapさんからのご提案だったからこそ、挑戦できた施策だったと思います。

佐藤:新たにKGIとして設定したWebサイトへのセッション数は、常に昨対比でプラスを維持しています。ただ、Webサイトへの全セッション数からすれば、まだまだ小さな貢献しかできていないため、今後はより存在感を伸ばしていく必要があると思います。Webサイトへのセッション数をKGIに設定し直したことで、新たな方針や施策の判断もしやすくなりました。今後さまざまな施策に挑戦していくことでさらにセッション数を積み上げていきたいですね。

長島:以前のSNS運用と比較し、現状のSNS運用のリソースや手間にはどのような変化がありますか?

山内:投稿前のダブルチェックと投稿代行のおかげで、SNS運用全体の緊張感がほぐれ、よりよい投稿を考えることにリソースを割けるようになったと思います。特にSNSの場合、アナウンスされないままいきなり投稿画面のUIや操作方法がガラッと変わってしまうことも珍しくなく、それによって投稿ミスが起きてしまう可能性を常に意識していました。特に動画は一度アップロードしてしまうと後から編集ができない不可逆性があるため、余計に緊張して投稿していました。

現在はTaTapさんに投稿前のダブルチェックと投稿代行をお願いでき、投稿の緊張から開放されています。また投稿方法にも改善があり、フィード投稿とあわせてストーリーズ投稿にもフィード投稿のお知らせ投稿をしていただけることで、ストーリーズの投稿頻度も維持できています。

エンゲージメント重視で今後は双方向のコミュニケーションにも挑戦していきたい

長島:今回の取り組みを受けての今後の展望をお聞かせください。

山内:Instagramの運用では、フォロワーからのエンゲージメントをより高めていくために双方向のコミュニケーションを意識した施策に力を入れていきたいですね。現在の投稿では、投稿の最後のテキストに「#ディノス を付けて投稿してください 本アカウントにてご紹介する場合があります」と記載しているのですが、そうしたハッシュタグによる交流ではなく、具体的な悩みや質問がコメントに届き、そこに私たちが答えていくような運用をしていきたいですね。そのためにもライブ配信や、Chatbotツールを使う取り組みを試してみて、もっとディノスを身近に感じてもらえるSNS運用を実現したいと思います。

そのためにもTaTapさんには、情報通の外部コーチのような存在として今後ももっとビシバシとアドバイスをいただけると嬉しいです!

長島:嬉しいお言葉、ありがとうございます!取材の最後に、弊社のサービスはどのような企業におすすめできるでしょうか?

山内:SNSアカウントを作成したことがある、SNS運用に取り組んでいる企業は、以前と比べて格段に多くなったのではないでしょうか。だからこそ、SNSアカウントの立ち上げではなく、いかに伸ばしていくか、安定して運用していくかに悩んでいるSNS担当者も多くなったと感じています。弊社の事例のようにSNS運用に慣れた頃の企業にこそ、TaTapさんのサービスは適していると思います。

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