TikTokアカウント運用がなぜ今オススメなのか、TikTokの概況と特徴、成功するポイント
- TikTokは猛スピードで急成長中
- フルアテンションの視聴
- 他のプラットフォームよりもファンに繋がりやすい
- 他のプラットフォームよりもコミュニティ形成に繋がりやすい
- 新しいトレンドをキャッチするならTikTok
- TikTokは「回遊的視聴」を採用している
- 長期に渡りコンテンツが伸び続けるアルゴリズム
- コメント欄を活発にする仕掛け作りを
- TikTokの公式も流行に乗ることを推奨
読了目安:約分
TikTokでアカウント運用したいと悩んでいる企業の皆さんが多いかと思います。なぜ今、TikTokがおすすめなのか? 企業がTikTokを運用するうえで注意すべき点についてお話しします。
TikTokの全体概況
TikTokとは?
TikTokは中国のメディア企業『ByteDance(バイトダンス)』が運営するサービスです。ショートムービー、いわゆる縦型の短尺動画を投稿(シェア)したり、閲覧できるSNSプラットフォームで、MAU(月間利用者数)が若者を中心にどんどん増加しています。2年ほど前のMAUは約950万人でしたが、2023年には2400万人以上のアクティブユーザーを保有し、猛スピードで急成長中です。月間の視聴数は、971億以上のユーザーが1日の平均視聴時間が70分、月間の投稿数は1900万となり、短尺動画を気軽に投稿・閲覧できる点が多くの人に受け入れられています。
スマートフォンで投稿や閲覧ができ、画面も横にすることなく縦型でそのまま使えること。そして、通信速度の速い5Gが主流となった現在、動画をサクサク観ることができる時代背景もマッチしたプラットフォームです。
TikTokの特徴
1つ目の特徴は、フルアテンションの視聴という点でTikTokは他プラットフォームとは一線を画しています。Instagramでは音声をオフにして視聴する人が多いのに対し、TikTokでは音声をオンにして視聴することが一般的です。全画面でしっかりと視聴するため、ながら視聴ではなく、TikTokだけに集中する人が非常に多いことが特徴です。
2つ目、ファン化という視点では、TikTokには新しいファンを獲得できるという強みがあります。主要プラットフォーム3社の平均と比較すると、TikTokでは視聴したアカウントをフォローする人が130%と非常に多く、「コンテンツが身近に感じる」「投稿を観た後に同じ投稿者の他SNSを見に行く」「ハマりやすい」という点では約274%の数値が出ており、他のプラットフォームよりもファンに繋がりやすいと言えます。
3つ目、コミュニティ化についても注目すべき点があります。TikTokはファンに繋がりやすいため、その後のコミュニティ形成にも繋がりやすくなっています。「観た投稿にいいねをする」は約130%、「観た投稿をオンラインでシェアする」は約158%、「観た投稿について友人や家族と話す」は約135%といった数値が出ています。これらのデータからも、他のプラットフォームよりもコミュニティ形成に繋がりやすいことが分かります。
4つ目は、TikTokで次のトレンドがわかることです。TikTokはトレンドが生み出される場になっており、これまではInstagramがその役割を担っていましたが、現在は短尺動画のプラットフォームが主流になりました。新しいトレンドもInstagramから短尺動画の土台を作ったTikTokへとどんどん移り変わっています。
現在では新しいトレンドをキャッチするならTikTokで、詳細な情報収集をしたい人はInstagramを使うという流れになっているのです。
5つ目は、TikTokのSNSにおけるポジショニングについてです。これまでのプラットフォーム、特にInstagramは、フォローしたアカウントの投稿だけを視聴する、いわゆる「解答的視聴」が主流でした。このようなクローズドな視聴態度がSNSの主戦場でしたが、TikTokは「解答的視聴」ではなく、「回遊的視聴」を採用しています。つまり、ユーザーはフォローしていないアカウントの投稿でもオススメされる投稿を次々に視聴するという特徴があります。このアルゴリズムにより、新しい発見ができるという点で他のプラットフォームと一線を画しています。
TikTokのアルゴリズムについて
TikTokのアルゴリズムは、コンテンツが回遊し続けるループ型です。他のプラットフォームの場合は、動画を投稿して一定期間経つと、基本的にそのコンテンツを再び観てもらえる機会はほぼありません。
しかし、TikTokはループ型を採用しているため、1度投稿されたコンテンツが順繰りして過去の投稿もオススメされる仕組みになっています。ずっと前に投稿していたコンテンツも、再びオススメされることで、長期に渡ってコンテンツが伸び続けるアルゴリズムになっています。
また、「コンテンツファースト」のアルゴリズムのおかげで、フォロワー数に関係なく視聴数が伸びるようにもなっています。
事例画像の右が弊社が運用しているアカウントですが、フォロワーが1,000以下でも100万再生が取れており、これは他のプラットフォームではなかなか出てこない数値です。
アルゴリズムの詳細
TikTokは、コンテンツごとにアルゴリズムが組まれており、投稿したコンテンツには基本的に最初のインプレッションが保証されています。具体的には、まず約200から1,000のインプレッションが提供され、その中で約300人にインプレッションが出ます。ここで高反応が得られると、次の段階に進み、さらに多くのユーザーにオススメされる仕組みです。
次の段階では約3,000インプレッションが提供され、300から3,000のインプレッションの中で高反応が得られると、さらに次のユーザー層にオススメされます。このプロセスは、1万人規模まで順次続きます。3,000から1万人の間で高反応が得られると、さらに多くのユーザーにオススメされ、結果的に100万再生されることもあります。このように、高反応が続く限り、コンテンツはどんどん伸びていきます。
この仕組みは、Instagramの発見タブのアルゴリズムに近いものであると捉えると分かりやすいです。
この後、TikTokで重要視される反応の指標には「視聴完了率」と「平均視聴時間」があります。これらは、動画が実際に最後まで視聴されているかを示す重要な数字です。
Instagramでは「保存数」や「いいね」が重要な反応とされますが、TikTokでは「いいね」や「保存数」がそれほど重要視されません。代わりに、動画が最後まで再生されることや視聴維持率が高いこと、平均視聴時間が長いことが、アルゴリズムによるオススメに繋がります。そのため、視聴者が最後まで見たくなるような動画の構成が重要です。
TikTokで企業がやるべきこと
①コンセプトメイキング
まず重要なのは、アカウントのコンセプトを明確にすることです。これはInstagramと同様に、アカウントの独自性やオリジナルの部分、そしてユーザーにどんなメリットを提供するかといった有益な価値を含めて考えます。どのSNSプラットフォームでも、このコンセプトメイキングは非常に重要です。
②コメントの活性化
コメントを活性化させることは、TikTokを運用する上で非常に重要なポイントです。コメントが活性化すると、視聴者はコメントを見ている間も動画が再生され続けるため、視聴維持率を伸ばすことができます。その後、最後まで動画を視聴してもらうことで、フル視聴率の最大化を狙うことができます。また、コメントが多くつくことで、ファンになってもらえる可能性も高くなり、結果として「この人の動画は最後まで見たい」と思ってもらえるようになります。これにより、どんな内容を投稿しても最後まで見てくれる視聴者が増えるため、コメントを活性化させることは非常に重要です。
そのため、投稿の文章でコメントを誘発する内容を入れることが非常に重要です。例えば、ダイエット系アカウントの場合、「1か月後までにダイエットしたいと思います。実際に何キロ痩せると思いますか?コメント欄に書いてね」と書くと、「3キロ」「2キロ」といったコメントが増えます。それを見た他の視聴者もコメントをするようになるので、結果として視聴率やフル視聴率が向上します。このように、コメント欄を活発にする仕掛けを設けることが非常に重要です。
③流行やジャンルごとに流行りのコンテンツの生成
TikTok自体が流行が生まれる場所ですが、その時その時で流行りのコンテンツが必ず出てきます。そういった流行に乗ることは、TikTokの公式も大事にしてほしいと述べており、コンテンツをグロースさせる上で重要です。
以上、企業がやるべきことを3つお話ししました。
企業の目標設計
次に、企業が目標設計としてどのようなことを目標にすればいいかについてです。企業の目標は、その企業によってTikTokで何を目指すかによって異なりますが、基本的にはフォロワーを増やし、多くの人に見てもらうことが主な目標となるでしょう。
TATAPの紹介
弊社TATAPは、SNSマーケティングに特化した成果にこだわる戦略コンサルティング会社です。
SNSの広告運用実績、インフルエンサーマーキング、ギフティングの実績も豊富です。
SNSに関しては、TikTokを含む各プラットフォーム累計で300アカウント以上、さらに600万フォロワーのグロース実績があります。
クリエイターを活用したインフルエンサーのサポートや、新商品の販売支援、さらにはKPIの戦略策定やSNS全体の戦略設計など、幅広いサポートを一貫して提供いたします。TikTokを含めたSNSで何かお困りでしたら、ぜひお問い合わせください。
プロフィール
富田竜介:株式会社TaTap代表
企業様向けSNSアカウント運用代行/コンサルティング/社内化支援/社内研修承ります。
著書:「99%の経営者は知らない中小企業のための正しい SNSマーケティング」