2024.03.05

「ファン」こそが最強の広告塔 ファンベースマーケティングについて知ろう

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Pointこの記事でわかること

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目次

急激な人口減少や、超高齢化社会、インターネットやスマートフォンの普及による情報過多など、企業を取り巻く環境は厳しくなりつつある昨今。新規顧客取得に手間取っている企業も少なくありません。そんな時代に、全ての企業が活動の根幹に据えるべき考え方として、佐藤尚之氏が提唱している、ファンを重視したマーケティングを実施し、LTV(生涯顧客価値)を高める手法「ファンベース」です。

今回は、ファンベースマーケティングの意味や、その必要性、具体的な施策について解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

ファンベースマーケティングとは

ファンベースマーケティングとは、ファンを中心に活動することで、これまでの既存顧客に向けたマーケティングよりも深くファンをメインに据えた手法のことです。

どこの企業でも当たり前かもしれませんが、ファンベースでは、ファンを大切にするという考え方がより強く、ファンを最優先で考え、信頼関係を築くことを目的としています。

ビジネスでは、顧客の上位20%が売上の80%を支えているという「パレートの法則」が当てはまります。その中でも、より熱量の高いファンが多くを占めているのです。

ファンベースは、ファンを中心に考えられたマーケティングであり、より売上を上げて企業が成長するための戦略となります。

実際にファンからの支持を集めてファンベースを実践するためには、以下の3つのポイントがあります。

共感

企業価値への共感を得ることです。ファンの声に耳を傾け、ファンであることを誇りに持ってもらうことでファンを喜ばせ、新規顧客よりも優遇するという働きかけになります。

共感が向かう先は、「企業というブランドや商品・サービスが大切にしている価値」です。価値に対して、「こういう商品・サービスを求めていた」「この会社の考え方に同意できる」といったものになります。

愛着

ブランドや商品を他に代えがたいものにし、愛着を強めることが重要です。

顧客はただの「モノ」ではなく、ストーリー性がありドラマがある商品・サービスに魅力を感じる傾向にあります。モノの背景に、「人」の存在が感じられることが愛着を強めるポイントです。

接客や電話対応、SNSなどファンとのあらゆる接点をチェックし、それぞれ丁寧に改善することでさらにファンが参加できる場を作り、盛り上げることも愛着を強くするための重要な働きかけとなります。

信頼

企業の評価・評判を高めて信頼を得ることです。

どれだけ素晴らしい価値を提供していたとしても、評判の悪い会社ではファンは集まりません。マーケティング施策が誠実に行われているかのチェックが必要です。

商品・サービスについて品質に問題がないことをしっかりと説明できなければなりません。品質の高さを証明するためには、根拠となる研究開発や製造工程などを開示することも求められます。

社外のみならず、社内への取り組みも重要となります。社員が自社を信頼し、誇りを持って働いていることは、社外のファンの信頼と結びつきます。自社を信頼していない社員が働く企業は、社外の誰からも信頼を得ることはできないでしょう。

従来のマーケティングとの違い

ファンベースマーケティングと従来のマーケティングには、どのような違いがあるでしょうか。

通常、マーケティングやウェブマーケティングにおいて、最も重視されるのは、定量的なデータといわれています。

どのような属性のユーザーが、どのような商品を、どのような検討をして購入にいたったかを分析することからマーケティングは始まります。数値をもとに分析することは、マーケティングの定石です。

一方、ファンベースマーケティングは定性的であり、ファンの生の声を取り入れ、それを反映します。そもそも「ファン」とは、顧客の中でも一部の熱狂的なユーザーを指すため、定量的とは言えません。大多数のユーザーと、少数の熱狂的なファンでは、購買動機に違いがあるかもしれませんが、母数が小さいファンの声の方が、より貴重であるというケースは少なくありません。

ファンベースマーケティングは、「ファンの声を聴くことで、より良い製品・サービスの開発やそれらを届ける方法を模索する」ことが目的です。

なぜファンベースが必要なのか?LTVとの関係

ファンベースが必要とされる要因は、以下の2点です。

と言われています。詳しく見ていきましょう。

人口減少やライフスタイルの変化

少子高齢化で人口減少が進む現代では、今までの様に新規顧客数を増やすことが難しい状態にあります。

ライフスタイルも変化し、多様化することでさまざまなニーズが生まれています。ただ新規顧客を増やすだけでは、売上を増やすことが難しい時代になってきました。それぞれのニーズに答える商品・サービス、ブランドを作り出し、ロイヤリティの高いファンを増やすことが大切です。

市場や社会の変化

現代の市場には、多くの商品やサービスが存在し、すべてのクオリティが高い水準にある「超成熟市場」です。選択肢の多い市場で顧客は選ぶのに迷ってしまい、結果どれも選ばれないということになりかねません。

超成熟市場で自社の商品・サービスを選んでもらうには、差別化が必要です。その差別化として重視されるのが、顧客ロイヤリティです。熱量の多いファンを増やすことで、他社ではなく自社の商品・サービスを選んでもらえるようになります。

また、超成熟市場で重要となるのは、情報過多の中で一番信頼できる情報源として「家族や友人」と答える人が圧倒的に多く、「情報が多く圧倒的に伝わりにくい時代」で一番確かなルートとして確立しています。企業やブランド、プロダクトを口コミで一番強く推奨してくれるのは、他でもない「ファン」であると言えます。

ファン総合研究所「推奨行動に関する調査」(2022速報値)参照 N=25,482

ファンベースに取り組むことで、LTV(生涯顧客価値)の向上にも繋がります。

LTVとは、「Life Time Value」の略で、ある顧客が自社と取引を開始してから終了するまでの期間に、どれだけの利益をもたらすかを表した数値のことです。

熱心なファンは、商品・サービスの利用をリピートするため、成熟市場でも安定した売上を見込めます。ファンは通常の顧客とは異なり、簡単に他社に乗り換えることはありません。特定の商品・サービスを利用しているファンが、自社の関連商品を購入することもあるでしょう。ファンを増やすことで顧客のLTVが上昇すると考えられます。

LTVの向上により、購入頻度が高い顧客や継続期間が長い顧客など、優良顧客の傾向がわかります。真の顧客ニーズを把握し、効率的なマーケティングができるといえます。

ファンベースのマーケティング自体は短期的な成果が見えにくいものの、長期的にみると、安定的に高い売り上げの維持が期待できます。

ファンベースマーケティングの成功事例

ここでは実際に、ファンベースマーケティングを取り入れ成功した事例をご紹介します。

アップル

iPhoneを代表とするデジタル家庭電化製品、オンラインサービスの開発・販売を行うアップルは、家電量販店やネット通販などでも購入可能です。しかし、Appleストアの店内は、いつも多くのファンで賑わっています。アップル製品はデザインや完成度の高さに定評があり、根強いファンが多く存在しています。

Appleストアでは、実際に端末に触れられるようになっており、操作が分からない場合はスタッフが丁寧にサポートしてくれるため、初心者でも安心して購入できます。

また、定期的にワークショップを開催しており、新機能を体験したりすることで顧客は新たな価値を見出し、価格面で新商品購入を躊躇していたとしても、実際に商品に触れることで購入を決断することもあります。

購入された新商品で撮った写真をSNSに投稿することで、自然と家族や友人にアピールする広告塔となることで、また新たな顧客獲得に繋げていきました。

まとめ

今回は、ファンベースマーケティングについて、意味や必要性についてご紹介しました。

ファンベースはファンを大切に考え、マーケティングの中心に据えることで売上を伸ばしていく手法です。人口減少やライフスタイルの変化で、新規顧客の獲得が難しい今の時代に注目されているマーケティングのひとつです。

ファンベースの取り組みにより、LTVの向上や、ファンを通して新規顧客の獲得に繋がります。

多様化により変化の激しい現代を乗り切る、新たなマーケティングとして今後も目が離せません。

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