広告で成功している企業/ブランドはやっているブランドタイアップ広告
- ブランドタイアップ(パートナーシップ)広告を上手に利用している企業は、売上げが伸びている
- ブランドタイアップ広告は、第三者の投稿を広告として活用するもの
- ブランドタイアップ広告を活用すると購入率・クリック率が高くなる
- ブランドタイアップ広告を活用するためには設定が必要
- インフルエンサー(個人)の選定が一番効果を上げるための肝
- 新規顧客獲得やブランド指標(ブランドリフト)でも成果が出た
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人気インスタグラマーを起用したインフルエンサーマーケティングを行う企業やブランドが増えています。企業とインフルエンサーとの双方にメリットがあるブランドタイアップ(パートナーシップ)広告をご存じでしょうか? このブランドタイアップ(パートナーシップ)広告を上手に利用している企業は、売上げが伸びているという事実があります。まだ、その存在を知らない(利用していない)企業は、損をしている可能性があります。ぜひ、最後までお読みください。
Instagram広告の種類
Instagramで行われている広告機能には多くの種類が存在します。大きく分けて2種類「ブランド広告」と「ブランドタイアップ広告」です。ブランド広告とは、ブランドが直接出す広告のことで、フィードのタイムライン広告やストーリーズ広告、リール動画広告などがあります。これに対して、ブランドタイアップ広告は、第三者の投稿を広告として活用するものを指し、ブランドとクリエイター(インフルエンサーや個人)が共創して出稿します。
ブランドタイアップ広告のメリットは、オーガニック投稿をマーケティングに活用できる点です。オーガニック投稿とは、外部からの依頼などによって意図的に作られたものではなく、投稿者が自らの意思で発信する通常の投稿のことで、「買ってください」「見てください」といった消費者に対する要求がないため、嫌悪感を持たれにくいという特徴があります。むしろ、共感や親近感を与えることができるため、投稿を受け取る側との関係性を自然と深めることもできます。
ブランドはクリエイターの作成したクオリティの高いコンテンツを自社広告として配信することができ、クリエイターは自身の投稿をブランドのオフィシャルな広告として、広く配信してもらえるため、双方にメリットがあるのです。
一般的な投稿からブランドタイアップ広告に切り替わっても、表示される場所に変更はありません。クリエイターが設定しない限り、他の投稿と同じように表示され続けます。ただ、投稿画面にあるユーザー名の下に「タイアップ投稿」と明記されるため、一目で広告と分かるようになるのが特徴です。
また、ブランドタイアップ広告にも種類が存在します。「フィード広告」「ストーリーズ広告」「発見タブ」の3つです。この3つの広告は、掲載される場所が異なります。
❶フィード広告:Instagramにログインした際、最初に表示されるホーム画面であるフィードに表示されるもの。最初に表示される画面なので、大勢の人に見てもらえる可能性が高く、知名度や認知度の向上が期待できる。
❷ストーリーズ広告:一般に使用されるストーリーズ同様に、24時間経過すると表示されなくなる。完全に消滅するのではなく、アーカイブに移動されるので、24時間経過したあとにも宣材として利用することが可能。
❸発見タブ(仕様):アカウント管理者の動向から自動的に選ばれたコンテンツが複数表示されている場所。ブランドタイアップ広告の発見タブ仕様は、この場所に広告を表示するものを指す。発見タブ仕様には種類があるが、表示形式が変わるだけで大きな違いはない。また、フィード広告やストーリーズ広告も表示させることができるので、活用方法に幅がある。
ブランドタイアップ広告を活用するためには双方で設定作業が必要
これまでは、インフルエンサーが作成した写真や動画に「#PR」「#提供」といったハッシュタグを付けるだけで投稿作業は完了していましたが、ブランドタイアップ広告を活用するためには、はじめに設定が必要となります。ブランドとインフルエンサー(個人)の双方に設定方法がありますので、見ていきましょう。
ブランドタイアップ「ブランド側」
最初に、ブランド側の設定方法です。ブランドコンテンツを投稿してくれるインフルエンサーが決定したら、事前にそのインフルエンサーの承認を行っておきます。続いて、インフルエンサーがブランドタイアップ広告を作成できるようになるための権限設定です。権限設定を行わないと、インフルエンサー側でブランドタイアップ広告の作成ができません。
■インフルエンサーをブランドコンテンツとして承認する方法
❶プロフィール画面から「設定」を選択
❷「ビジネス」を選択
❸「ブランドコンテンツ」を選択
❹「コンテンツクリエイターを承認」を選択
❺インフルエンサーをIDで検索して「承認」を選択
上記❶~❺の手順を行うことで、特定のインフルエンサーとブランドタイアップの設定ができます。
ブランドタイアップ「インフルエンサー(クリエイター)側」
次に、インフルエンサー(クリエイター)側の設定方法を見ていきます。
■インフルエンサー(クリエイター)側の設定方法
❶タイアップ投稿ラベルの追加は、通常と同様に作成
❷キャプションの入力画面右下にある「詳細設定」⇒「タイアップ投稿ラベルを追加」をオンにする
❸「ブランドコンテンツツールを利用できるようになりました」⇒「完了」を選択して有効にする
※有効にできないのはフォロワーが足りない場合。約1,000人を超えると使えるようになる
❹有効になったら「ブランドパートナーを追加」を選択
❺投稿に紐づけるブランドIDを選んで「追加」
❻ブランドコンテンツ(タイアップ)投稿が完了
上記❶~❻の手順を行った場合、そのままの状態でもタイアップ投稿そのものは表示されます。さらに、ブランド側が承認することによって「〇〇(ID)とのタイアップ投稿です」というキャプションとともに投稿が表示されるという仕組みです。インフルエンサーは作成したブランドタイアップ広告を、ブランド側でも使用できるようにするか否かを設定することができます。すでに作成していた写真や動画などの投稿をブランドタイアップ記事に変更することも可能です。
ブランド側、インフルエンサー側が行うすべての設定は、後から変更することも可能ですし、追加や削除もできます。
ブランドタイアップのポイント
ブランドタイアップの成果を出すためのポイントは、ブランドと相性のいい誰と、どのようなクリエイティブで共創して出稿するのかという選定です。特にインフルエンサー(個人)の選定が一番効果を上げるための肝となります。
①ブランドとのトンマナの相性
②投稿物(ブランドやサービス)との相性
③インフルエンサー自身のエンゲージメント数や確率
①~③によって、広告の効果が大きく変わるので、慎重な見極めが必要です。
ブランドタイアップ広告の事例
【その1】
インフルエンサーとコラボしたブランドタイアップ広告を例として挙げると、クリック率が以前と比較して40%改善されています。コンバージョン率は6.8%改善し、購入意向は4倍になりました。
ブランドメッセージをクリエイターのフォロワーに伝えたり、機械学習のメッセージに興味を持つ可能性の高いユーザーにも伝えることができるので、結果として購入率・クリック率が高くなることが分かります。
【その2】
パーソナライズビューティケアブランド「FUJIMI」の投稿事例を見ると、実際に新規顧客獲得やブランド指標(ブランドリフト)でも成果が出たことがわかります。
実際に弊社が支援した企業は、通常広告・ブランド広告のどちらもきちんと成果が出ていることが多いです。今回ご紹介した、ブランドタイアップ広告もぜひ活用してください。
著者プロフィール
富田竜介:株式会社TaTap代表
企業様向けSNSアカウント運用代行/コンサルティング/社内化支援/社内研修承ります。
📚著書:「99%の経営者は知らない中小企業のための正しい SNSマーケティング」https://amzn.asia/d/jgczWfe