企業のマーケティング担当は必ず見て! Instagramのビジネス活用法、全部教えます
- Instagramの集客に関してはトリプルメディアで考える
- ブランドアカウントはホームページの役割を担っている
- インフルエンサーマーケティングは売上に繋がる
- 第三者アカウントからの広告配信でクリック率や購入率が向上する
- Instagramマーケティングは全体最適で効果検証を行うべし
読了目安:約分
企業やブランドのマーケティング担当者に役立つ、Instagramマーケティングのビジネス活用について解説します。Instagramマーケティング施策、アカウント運用、インフルエンサーマーケティング、広告運用をまるごと理解していただける内容ですので、ぜひご一読ください。
1. Instagramのマーケティング施策
Instagramの集客戦略
Instagramの集客に関しては、トリプルメディアの考え方を取り入れると理解しやすくなります。集客最大化とは、指名検索も含むサイトへの遷移数を最大化することを意味し、多くの人にサイトへ訪問してもらうことが目的です。実店舗の場合には来店を促すことが重要となります。
トリプルメディアの活用
- オウンドメディア
- ブランドアカウントとメディアアカウントの運用。
- メディアMixアカウントの利用も有効です。
- アーンドメディア
- 口コミやクリエイター、インフルエンサーの活用。
- メンションタグ付けやブランドハッシュタグを使用し、投稿での訴求がカギとなります。
- ペイドメディア
- ブランド広告とブランドタイアップ広告の2種類があります。
弊社では、オウンドメディアではブランドのアカウント運用、アーンドメディアではメンションタグ付け、ペイドメディアでは第三者との共創を推奨するブランドタイアップ広告をお勧めしています。
集客指標
Instagramの集客において、以下の4つの指標が重要です。
- ブランドハッシュタグ数
- アカウントメンションタグ付け数
- UGC(口コミ)がどれだけ発生しているかを知ることができます。
- ブランドアカウントフォロワー数
- フォロワー数はブランドへの興味や好意を示します。濃いフォロワーを増やすことが重要です。
- ウェブサイト遷移数
- 集客数を最大化する上で最も重要な数字です。プロフィールやストーリーズにリンクスタンプを付けましょう。
他のメディアでの測定
Instagram以外のSNSを活用すると、指名検索数(Google上でのブランドやサービスの検索数)が増加します。また、他のSNSや雑誌、メディアでどれだけ取り上げられたか(外部メディアのメンション数)も重要な指標です。
2. ブランドアカウント運用
ブランドアカウントは企業やブランドのホームページの役割を担い、ブランディングを行うことによりタグ付けする人を増やすことが運用目的です。また、フォロワーに対してキャンペーンや新商品の告知を行うことで購入を促進します。
ブランドアカウント運用のポイント
- エンゲージメントの向上
- ブランドアカウントは既存フォロワー以外へのリーチが難しいため、第三者の投稿や広告を活用する必要があります。
- 目標としてブランドハッシュタグやタグ付け数を最大化することが重要です。
- コンバージョン率の向上
- 広告を見てそのまま購入に至る人は少数ですが、ブランドアカウントのプロフィールやタグ付けを見て、他の購入者の意見や効果を参考にして購入するケースが多いです。
- 広告を見てそのまま購入に至る人は少数ですが、ブランドアカウントのプロフィールやタグ付けを見て、他の購入者の意見や効果を参考にして購入するケースが多いです。
- 情報提供
- ハイライト機能を活用してアカウント上で足りない情報を補い、CNR(コンバージョン率)を高めましょう。
投稿の頻度とフォロワー対応
最低でも週に1回以上の投稿を心掛け、タグ付けしてくれた人にはストーリーズでシェアやコメントを行うことが大切です。
3. インフルエンサーマーケティング
フェーズごとの効果
ブランドの発信は新商品やサービスの「認知」行動に非常に有効ですが、詳細を調べて検討する購入意思決定や比較検討の段階になると、第三者や利用者、コミュニティの声が重要になってきます。そのため、インフルエンサーマーケティングは売上に繋げるための非常に効果的な施策と言えるでしょう。
身近な人の影響力
以前はメガインフルエンサーや有名人にタイアップを依頼することが主流でしたが、近年では身近な人の口コミの方が売上に繋がりやすいというデータがあります。そこで、弊社ではギフティングを推奨しています。
アルゴリズムの変更
Instagramのアルゴリズムは2022年4月中旬に大きく変更され、エンゲージメント率がリーチに大きく影響するようになりました。そのため、フォロワー数ではなく、エンゲージメントやファンがどれだけついているかを重視し、適切なインフルエンサーを選定することが重要です。
インフルエンサーマーケティングの目的
売上を重視することは当然ですが、インフルエンサーマーケティング単体でのROASやROIで評価すべきではありません。目的は商品の認知拡大や興味を持ってもらうことであり、認知やブランドリフトを向上させることが重要です。同様に、ギフティングも口コミの創出を目的とし、比較検討や購入意思決定に影響を与えます。
インフルエンサーの選定方法
代理店に提案されたインフルエンサーをそのまま採用するのではなく、リールの再生回数やフォロワーの質を確認します。リールの再生回数がフォロワーの4分の1以上であるかを確認し、ブランドと相性の良いインフルエンサーを選ぶことが重要です。
4. 広告運用
広告出稿の目的
広告出稿の目的は「フォロワー獲得広告」「ブランディング獲得広告」「獲得広告」の3つに大別されます。
・フォロワー獲得広告
Instagramアプリから直接出稿する方法がおすすめ。フォロワー獲得単価が100~250円以下を目指します。ターゲティングは年齢と性別を掛け合わせる「ブロード配信」が効果的です。
・ブランディング獲得広告と獲得広告
ブランドタイアップ広告を推奨します。インフルエンサーやクリエイターとタイアップすることで、第三者のアカウントから広告を配信できます。これにより、クリック率や購入率が向上する事例が多く見られます。
広告運用レバーとして、ターゲティングとクリエイティブの質が重要です。ランディングページやエントリーフォーム、決済手段の改善が購入率に影響を与えます。
広告運用の一例
Facebook公式セミナーで紹介されたパーソナルサプリ会社「fujimi」の事例では、第三者の投稿を自社の広告として活用し、新規顧客の獲得やコンバージョン率、CPAの改善が見られました。また、ブランド指標やブランドリフトも向上し、広告想起率や利用意向が上がった事例があります。
まとめ
各施策の役割を理解し、全体最適で効果の検証を行うことが重要です。認知拡大には広告や第三者の投稿を活用し、興味関心の段階ではブランドアカウントを活用することが必要です。比較検討や購入意思決定の段階では、ブランドアカウントを運用しながら、タグ付け投稿を増やし、UGC(口コミ)を増やすことで購入率を上げることができます。
今回は、Instagramマーケティング施策の全体像を解説してきました。ぜひ参考にしてください。
著者プロフィール
富田竜介:株式会社TaTap代表
企業様向けSNSアカウント運用代行/コンサルティング/社内化支援/社内研修承ります。
📚著書:「99%の経営者は知らない中小企業のための正しい SNSマーケティング」https://amzn.asia/d/jgczWfe