2024.03.05

AI台頭の時代 顧客データを活用した「データドリブン」はより重要になる

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Pointこの記事でわかること

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目次

データドリブンマーケティングはなぜ必要なのか

データドリブンとは「データによって動かされる」という意味を持ちます。すなわちデータドリブンマーケティングは従来の様に人間の勘や経験に頼らず、AIに基づきデータを判断基準として活動するマーケティングです。これはAIの性能が日々大きく成長している為に可能になっています。

データに基づいて顧客視点にたち、効果的・効率的なマーケディングが出来れば、顧客の満足度は高まり、経営していくうえでのコストも効率化が期待できますので、ビジネスはより発展していくでしょう。事実、多くの企業がビッグデータと呼ばれる、人間では全体を把握することが難しいデータ群をAIを活用しビジネスを拡大しています。

経産省も情報技術の進歩から、ビジネス・経営とITの連携をすすめています。既存のビジネスシステムとの乖離等の課題もありますが、「データドリブンマーケティング」は今後より重要になってくるでしょう。今回はデータドリブンの強化とビックデータの活用事例を紹介します。

データドリブンマーケティングに必要な分析事項=CLTV(LTV)とは何か、その必要性と重要性について紹介

「CLTV」とは「Customer Life Time Value」の略で、直訳では「顧客生産価値」となります。これは、ある特定の顧客が長期的に見たときに、どの程度の利益をもたらすか?ということになります。この「CLTV」が向上するほど、データドリブンマーケティングは活性化します。続いては、データドリブンマーケティングにおいて必要性・重要性の高い「CLTV」を向上させる方法を紹介していきます。

購買価格

顧客一人当たりの単価が上がることで、自然とCLTVは向上します。しかし単純に値上げをしただけでは、顧客は離れてしまいます。その為、付加価値を提供することや、ハイグレードなオプションを用意すること、セット販売などを設定すること等の工夫が重要になります。その工夫を怠ると継続期間が短くなる等のマイナス面での影響が大きくなるので注意してください。

購買頻度

購入頻度をあげる事でCLTVは向上していきます。これを向上するのに重要なのは営業努力など積極的なアピール活動です。新製品の広告や追加商品の買い替えを促す為に、ECサイトや広告、DMの発信をしていきましょう。きめ細やかかつ適切な頻度でコンタクトをとり新規・既存顧客にアプローチすることが重要です。

契約継続期間

長期にわたり利用してくれる顧客を確保することでCLTVは安定し向上していきます。自社の魅力をアピールし発信する事はもちろん、アフターサービスの充実、サブスクリプション契約をとり入れる事が有効です。特にサブスクリプション契約は継続的な収入源としやすく、顧客としてもコストが管理しやすいメリットがあります。現在、新規の顧客はどの様な分野でも獲得が難しいので、他社への顧客の流出は避けなくてはなりません。

顧客獲得と維持にかかる費用

顧客の獲得、維持に係る費用を削減すればするほどCLTVは向上していきます。既存顧客についてはDM等の発信頻度を減らすことや、アフターサービスの見直しなど出来る事は数多くあるはずです。既存顧客が流出すると継続期間が低下し、新規顧客獲得で補てん出来ない事も多いです。適切に無駄な部分を省いていきましょう。

難しいのが新規顧客の獲得費用で、これは既存顧客維持費の5倍かかるといわれています。広告・宣伝費を単純に削減して獲得顧客数が減ってしまっては元も子もありません。そのため新規顧客獲得費用は費用対効果をしっかり分析しましょう。費用の割に効果がないものはカットすること、反対に効果が大きいものはコンバージョン率を改善しましょう。

導入/成功事例あるいは想定される利用方法

デジタル化が進んでいる現代、企業ではビッグデータをいかに活用するかということがキーポイントといっても過言ではありません。

実際にビッグデータを導入した企業の事例を5つご紹介します。

楽天

EC業界の大手である楽天では、ビッグデータを活用した広告配信を展開しています。

楽天などのECモールは、様々な顧客のデータが集まるプラットフォームであり、この利点を活かしECモールから取得したビッグデータと楽天の利用履歴を利用者のIDと紐づけることで、各ユーザーに最適な広告の表示に成功しました。

また、ビッグデータの分析結果から、「更新頻度の短縮」と「ジャンルの細分化」にも着手することで、結果的に30%もの売上アップに繋がりました。

セブンイレブン

セブンイレブンは、状況に応じたトレンドの変化に対応するべく、データ活用の基盤となる「セブンセントラル」を構築しました。

セブンセントラルとは、21,000店舗分のPOSデータを、リアルタイムで収集・分析できる能力を持つビッグデータ活用基盤のことで、汎用性・即効性のあるデータの元管理が可能となるため、各部からの要望に対し、スピーディーに対応できるようになりました。

さらに、セブンセントラルは業務ロジックとデータの結びつきがないことで、さまざまな目的であらゆるデータを取り出すことが可能であり、今後はセンシティブなデータの取り扱いも想定した更なるセキュリティ強化が求められています。

CVS Pharmacy

全米で10,000ほどの店舗数を誇るドラッグストアのチェーンです。CVS Pharmacyを利用する7,000万人もの患者の購買データを用いて、新しい価値を生み出そうとしています。

例えば、薬局の薬剤師が処方薬を決める際に活用できるダッシュボードや、望ましくない形で服用を止めてしまっている患者を予測・発見し、リテンションをサポートする機能、そして顧客の購買傾向から適したクーポンを付与できるといったパーソナライズなマーケティングを実現する機能等です。

SEARS

アメリカの日用生活品やDIY用品を中心に取り扱う小売チェーンで、800ほどの店舗数を構えています。SEARSは小売り領域でのビッグデータ活用を競合に先駆けて実施しており、2010年時点でHadoopを大規模に導入するなど先進的な取り組みを進めてきました。

現在では、クレジットカード等の不正の検知やマーケディングキャンペーンの効果観測、在庫管理、自動調整等、全社的にデータドリブンな意思決定が可能なリソースが配備されています。その精度は、「ユーザーの購買率を上げるために、店頭にいる顧客にリアルタイムにパーソナライズされたクーポンを発券できるレベル」まで達しているといわれています。

Amazon.com

オンラインコマースで世界一のシェアを誇るAmazonが、現在の地位を築き上げたのは、まさしくビッグデータの活用によるものです。

ビッグデータ解析によって高精度なレコメンドエンジンを用いてユーザーの購買率・購入金額を上昇させ、その後は価格の最適調整、物流倉庫での高度な需要予測から逆算する効率的なオペレーションや自動化などが実現されました。

さらに、アメリカではAmazonがマーケットプレースの購買データに基づき、アパレルプライベートブランドを立ち上げたり、オンライン購買データの分析に基づいたラインナップを行うリアル書店等、その豊富なデータと世界最高レベルの解析リソースを活かした施策が多数展開されています。

Amazonを利用する際、興味のある商品の広告が表示されたり、商品の注文から到着まで最短で1日ということが実現するのは、ビッグデータを活用しているからに他なりません。

まとめ

「データドリブン」と「データドリブンマーケティング」についてと、それらで重要になる「CLTV」「ビックデータ」について紹介してきました。AIが台頭しマーケティングにおいてはこれらを有効活用し顧客にアプローチすることが、今後ますます重要になっていきます。本記事で紹介したことを参考にしてみてください。

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