Instagramプレゼントキャンペーン大全。どんな場合に有効かを徹底解説。企業/ブランドのSNS担当は必見。
- フォロワー数が売上げに繋がる場合やコンテンツマーケティングを重視しない場合にはプレゼントキャンペーンは効果的
- ブランドの世界観を重視しコンテンツマーケティングを行っている場合はプレゼントキャンペーンは逆効果
- フォロワー数第一指標主義は興味の浅いフォロワーが増えて売上に繋がりにくくなる
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「Instagramのプレゼントキャンペーン大全」と題して、今回はプレゼントキャンペーンの活用方法について解説いたします。よくいただく質問の一つに、「プレゼントキャンペーンを活用するのはどんな場合が効果的で、逆に避けた方が良い場合はあるのでしょうか?」というものがあります。そこで、その疑問にお答えし、どのようなシチュエーションでプレゼントキャンペーンを行うべきか、またどのような場面では控えた方が良いのかについて詳しく説明していきます。
プレゼントキャンペーンを利用した方が良い場合
まず初めに、プレゼントキャンペーンを利用した方が良い場合についてお話しします。
大きく分けて、プレゼントキャンペーンを活用すべきケースは2つのパターンに分かれます。まず1つ目は、「フォロワー数が多いことが売上げの最大化に繋がる要因がある場合」です。つまり、フォロワーを増やすことで商品の認知度が高まり、その結果として売上がアップする可能性がある状況です。次に2つ目は、「コンテンツマーケティングを重視していない場合」です。この場合、プレゼントキャンペーンは短期的に多くのフォロワーを獲得する手段として有効です。どちらのケースにおいても、プレゼントキャンペーンを実施することで、ターゲット層への効果的なアプローチが可能となるため、活用する価値があると言えるでしょう。
事例紹介:YOLUさん
売上最大化を目指す場合の事例として、ナイトケアビューティーブランド「YOLU」さんを挙げてみましょう。YOLUさんの商品はオンラインで購入することもできますが、基本的には卸売がメインとなっている商品です。ドラッグストアなどで手軽に購入できることから、インフルエンサーマーケティングを活用し、コンテンツマーケティングを自社アカウントで深く展開することなく、効率的にブランド認知を広げる必要があるアカウントには、プレゼントキャンペーンが特に有効だと考えられます。
実際に、インフルエンサーが投稿する際に、例えばフォロワー数780人のアカウントが紹介している場合、ブランドに対する印象として「このブランドはそれほど人気がないのかな?」と思われることがあります。一方で、フォロワー数63,000人のアカウントが同じ商品を紹介していると、「このブランドは人気がありそうだから、試してみよう」という印象を与えることができます。このように、フォロワー数が多いアカウントは、商品の購入率を最大化するための重要な要素となり得ます。
つまり、自社でコンテンツマーケティングを深掘りしていかない場合や、他の方法で売上最大化を狙う場合には、プレゼントキャンペーンが非常に有効に働くと言えるでしょう。フォロワー数を増加させることにより、商品の認知度が高まり、最終的な購入促進に繋がります。
プレゼントキャンペーンを利用しない方がいい場合
続いて、プレゼントキャンペーンを利用しない方が良い場合についてお話しします。
1つ目は、コンテンツマーケティングを重視している場合です。そして、2つ目は、世界観のブランディングが重要な商材の場合です。ここでは、この2つの事例を挙げて、詳しく説明していきます。
事例紹介:ウィルオブさん
まず、求人情報サイト「ウィルオブ」さんの事例を見ていきます。弊社でも以前、インタビューさせていただいた企業ですが、こちらは自社で投稿コンテンツを制作してコンテンツマーケティングでエンゲージメントを獲得し、より多くの潜在層に認知を広げて行く手法を取っています。もし、そこからさらに売上最大化を狙ってプレゼントキャンペーンを実施してしまうと、コンテンツに反応しない「懸賞アカウント」のフォロワーが増えてしまう可能性があります。見せかけのフォロワーを増やしたいわけではなく、自社でコンテンツを制作して自社のサービスの認知を広げていきたい企業にとっては、プレゼントキャンペーンを実施することはおすすめできません。
次は、コスメブランド「SHIRO」さんの事例です。仮にSHIROさんがプレゼントキャンペーンを実施した場合、友達にSHIROのアイテムをプレゼントしようと考えている消費者が、「プレゼントキャンペーンをやっているブランドはダサい」と思ってしまう恐れがあります。そうなってしまうと、せっかく築き上げてきたブランドイメージを損なう結果になりかねません。特に、世界観の創造に力を入れている企業にとってはプレゼントキャンペーンの実施は適切ではありません。その分の予算を広告費や、ブランドの世界観を表現するためのインフルエンサーマーケティングに充てて、フォロワー数を増やす方が効果的だと思います。
フォロワー数第一指標主義は危険
プレゼントキャンペーンを実施するかどうかに関わらず、エンゲージメントは非常に重要です。私自身、「フォロワー数第一指標主義」はInstagramにおいては危険であると認識しています。
フォロワー数を第一の指標として考える場合、よく見られる事例として、フォロワーを増やすことを目的にした戦略が取られることがあります。この場合、プレゼントキャンペーンを実施したり、リーチを伸ばすことを狙ってバズを生む投稿を多く行い、とにかくフォロワー数を増加させることが目指されがちです。しかし、このような方法を取ると、ブランドに対する興味や理解が浅いフォロワーが増えてしまうことが多く、その結果、せっかく投稿してもリーチが伸びないという事態に繋がることがあります。これらのフォロワーは、自社のサービスに対して深い理解を持っていないため、投稿に対するエンゲージメントも低く、最終的には売上に結びつくことが難しくなります。
フォロワー数第一指標ではない事例
一方で、フォロワー数を第一の指標にしない運用についてお話しします。フォロワー数は一つの指標に過ぎませんが、重要なのはフォロワーとのコミュニケーションをしっかりと取ることです。コンテンツに対してエンゲージメントを高めていく運用を行うことで、結果的にコンテンツ単体でリーチを伸ばすことができます。最近のInstagramのアルゴリズムでは、リーチが伸びると、その投稿に興味を持ちそうな人々に徐々に広がっていきます。つまり、ちゃんと興味がある人たちにリーチが広がり、そこからプロフィールにアクセスしてもらい、フォローしてもらえるようになります。このように、コンテンツやサービスに本当に興味を持っている人々にフォロワーとして加わってもらえるため、質の高いフォロワーが増えるという結果に繋がります。
【実績】
【プロフィール】
富田竜介:株式会社TaTap代表
企業様向けSNSアカウント運用代行/コンサルティング/社内化支援/社内研修承ります。
著書:「99%の経営者は知らない中小企業のための正しい SNSマーケティング」