2024.10.21

SNSアカウント運用でフォロワー数が目標はオワコン!!

snsX(旧Twitter)instagramTikTokSNSマーケティングUGC・クチコミ調査・分析ブランディング集客・PRアカウント運用
Pointこの記事でわかること

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目次

「フォロワー数が目標はオワコン」と題してお話しします。先日開催されたEXPOにおいて、マーケティングの講師として登壇しました。私が執筆した『99%の経営者は知らない中小企業のための正しい SNSマーケティング』という本の中でも、なぜフォロワー数を増やすだけでは意味がないのかについて分かりやすく解説しています。まだご覧になっていない方は、ぜひご一読ください。

フォロワー数が目標はオワコン

現在のSNSでは、フォロワー数を増やすことにあまり意味がなく、重要なのは各コンテンツに対する「いいね」「コメント数」「保存」「滞在時間」といったエンゲージメントです。これらの反応を獲得することでアルゴリズムに評価され、伸びていく仕組みになっています。かつては「フォロワー数」が最も重要な指標とされていましたが、今ではそれはもはや過去のもの「オワコン(終わったコンテンツ)」です。

企業やブランドにおいて、いまだに「フォロワー数を増やせ」と上から指示される担当者が多いようですが、SNSの利用目的の第1位は圧倒的に「従来からの友人とコミュニケーションを取るため」という回答です。次いで第2位は「知りたい情報を探すため」であり、これを踏まえると、ユーザーはブランドや企業の宣伝を見るためにSNSを利用しているわけではないことがわかります。そのため、いかにユーザーとコミュニケーションを取っていくかが重要です。特に、仲の良い友人同士のコミュニケーションに企業が割り込むような形になるため、その点をしっかり留意してアプローチすることが大切です。

フォロワー数が重要ではない…となると、何が重要か?

「SNSで重要なのはフォロワー数ではないとするなら、何が重要なのか?」という疑問に対してお答えします。それは「お客様とのコミュニケーション」です。お客様とのやりとりを通じて、顧客視点でプロダクトやサービスを磨いていくことが非常に重要なポイントです。自社で多くの発信をするよりも、口コミやUGCといった第三者が魅力を感じる自社の世界観を明確にすることで、第三者による投稿が増える流れを作ることが効果的です。

危険!「フォロワー第一指標」の落とし穴

フォロワー数を増やすことがそれほど重要視されなくなってきたとはいえ、もちろんフォロワーを増やしてはいけないというわけではありません。問題なのは「フォロワー数を第一指標とすること」です。フォロワー増加を最優先の目的にすると、どうしても幅広い層に刺さるコンテンツ作りに注力してしまい、いわゆるメディア的なリーチ獲得に走りがちです。たとえば、プレゼントキャンペーンを繰り返して「懸賞アカウント」と呼ばれるような、実際には顧客になり得ないフォロワーが増えてしまうこともあります。このように、ブランドやサービスに本来興味のない人々がフォロワーになると、いざ宣伝や情報発信を行ってもエンゲージメントが得られません。プレゼント目的でフォローした人たちは、プレゼント以外の投稿に興味を持たないためです。短期的にはフォロワーが増えたように見えても、中長期的にはリーチが伸びず、結果的に売上げに結びつかないというのが「フォロワー数第一指標」の典型的な落とし穴です。

お客様にとって価値のあるコンテンツを作る

フォロワー数を第一指標とせず、緩やかに追っていく場合、お客様視点で良質なコンテンツを提供し続けることが重要です。お客様にとって価値のあるコンテンツを作ることで、「いいね」や「コメント」、さらに「保存」や「滞在時間」といったエンゲージメントが自然と増加し、それに伴ってリーチも広がっていきます。リーチが拡大することで、ブランドやサービスに興味を持った人々がプロフィールを訪れるようになり、プロフィールへのアクセスが増えるとともにフォロワー数も自然に増加していきます。

これは、プレゼントキャンペーンなどを使って一時的にフォロワーを急増させる手法とは異なり、ゆっくりと確実に増やしていく形です。しかし、その分、全ての投稿に対してしっかりと反応してくれるフォロワーが増えるため、長期的に見てもエンゲージメントが高く維持されます。このように、SNSのアルゴリズムに沿ってコンテンツを磨き続けることで、フォロワーだけでなく、リーチやエンゲージメントも着実に向上させることができるのです。

ブランドリーチ=売上げにつながる

ここからは具体的な内容に入っていきます。弊社が支援してきた事例や、自社での実績も含めた結果として、フォロワーの増加と売上の増加にはほとんど相関関係が見られませんでした。実店舗型のビジネスでも、EC系ビジネスでも同様に、フォロワー数が増えても売上げが比例して増えるわけではないという結果が出ています。

一方で、リーチと売上げには相関関係があります。ただし、このリーチにも種類があり、情報を広めるリーチなのか、ブランドに関するリーチなのかを区別する必要があります。例えば、「ニキビ改善方法5選」という情報を提供する投稿は、潜在的なユーザーに情報を届けているもので、直接商品の宣伝をしているわけではありません。一方、自社のニキビケア商品を紹介する投稿は、ブランドに関する情報を発信しており、ユーザーに商品を知ってもらうためのリーチです。

「ブランドリーチ」という言い方をしていますが、このように商品やブランドをきちんと認識してもらうためのリーチが拡大すると、結果として指名検索数が増えたり、サイト訪問者数が増加し、売上げにつながります。ブランドリーチは売上げにつながる重要な要素と捉えてください。

UGC・口コミ 第3者の投稿

第三者による投稿が増えると、それを通じてリーチも広がり、指名検索数や売上げとの相関関係が強まります。UGCや口コミといった「アーンドメディア」としての投稿を増やすことが、ブランドやサービスの認知拡大に大きく貢献します。このような第三者による投稿をいかに増やしていくかが、常に意識すべき重要なポイントです。

UGCや口コミを直接的評価することはNG

このUGCや口コミを直接評価することはNGです。SNSでは口コミが投稿される際、アカウントをタグ付けしたり、ハッシュタグを付けたり、Instagramではブランドタイアップラベルを利用することで、その投稿者のリーチを確認できます。また、XやTikTokでは再生回数を通じてインプレッションも確認できるため、どの程度の広がりがあるのかが分かります。さらに、これをきっかけにインターネットで検索をする方や、サービスや商品に魅力を感じた方がリアルな場でも口コミを広げることがあります。

私たちが支援している中で驚いた事例があります。1つのサービスに関して1つの口コミが出ただけで、その地域で爆発的に売上が伸びたことがありました。この現象の理由をヒアリングした結果、特定の1人がママさんたちの集まりの場で口コミを行ったことが影響していることが分かりました。こういった現象は、目に見えるオンライン上の数値だけでは捉えきれません。1つの口コミが局所的な伸びに寄与した裏には、リアルの場での口コミが存在したのです。したがって、UGCや口コミを直接評価だけで見てしまうのは避けるべきです。

【実績】

【プロフィール】

富田竜介:株式会社TaTap代表
企業様向けSNSアカウント運用代行/コンサルティング/社内化支援/社内研修承ります。

著書:「99%の経営者は知らない中小企業のための正しい SNSマーケティング

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