【インスタ】企業/ブランドInstagram活用大全。フォロワー/売上最大化する方法を徹底解説!!
- 比較検討を行う「ミドルファネル」に対して有効な対策ができるのがInstagram
- 実はInstagramが購入の起点となり購買意欲につながっているケースが多い
- SNSのみに頼らない適切な戦略設計が重要
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企業・ブランドのinstagram活用大全
「企業やブランドのInstagram活用大全」というテーマで、Instagramの概況から目標設定、企業やブランドが取り組むべきことについて見ていきます。
instagramは、自分ごと化プラットフォーム
Instagram(インスタグラム)は、月間利用者数がおよそ7,000万人に達する「好き」と「欲しい」をつなぐ“自分ごと化プラットフォーム”です。この点を理解しておきましょう。
パーチェストファネルの分断:ユーザー心理の変化
パーチェスファネル(購買ファネル)の分断が起きている点について説明します。認知を獲得し、購入を促進するための「ローワーファネル」と、ユーザーが自分ごと化し、比較検討を行う「ミドルファネル」が存在します。このミドルファネルに対して有効な対策ができるのがInstagramです。Instagramも、自分ごと化の促進のためにミドルファネルの活用を推奨しています。では、なぜこれが有効なのでしょうか。
ミドルファネルとは
ミドルファネルは「比較検討や態度変容を促すファネル」です。ここでは、ブランドとオーディエンスとの関係構築や自分ごと化を促進し、中長期的なブランドの成長に繋がるブランドエクイティの蓄積が可能です。また、ファネル間のギャップを埋めることで、キャンペーン全体の成果を最大化することもできます。
instagram内でKGI/KPI策定するのは非常に危険
弊社がInstagramの支援を行う中で、多くの企業は直接的な効果に注目しがちですが、これは非常に危険です。たとえば、「あのコンテンツを〇〇さんが投稿していたな」という理由で商品を購入した場合と、何のきっかけもなくリスティング広告を見て購入した場合とでは、大きな違いがあります。Instagramで広がる口コミがリスティング広告と結びついて購入に至っているかどうかが重要なポイントです。
多くの人は店頭で商品を知り購入しますが、次に影響を与えているのがInstagramです。「Instagramで知って店頭で購入した」「Instagramで知ってリスティング広告を通じて購入した」など、Instagramが購入の起点となり、購買意欲につながっているケースが多いです。もしInstagram内だけでKGIやKPIを設定していると、その貢献度を正確に測ることは難しいため、測定方法の見直しが必要です。
目標設計は4つに分けて考える
自分ごと化を促進するための目標設定は、「Instagram内」と「Instagram外」、さらに「有形商材」と「無形商材」に分けて考えるようにしましょう。
■無形商材のInstagram内KPI
無形商材とは、金融やブライダル、人材など、サービスとして目に見えないものを指します。Instagram内のKPIは、「リーチ数」や「フォロワー数」を中心に確認していきます。
■無形商材のInstagram外KPI
また、Instagram外のKPIとしては、「サイトセッション数」をGA4で確認するほか、「指名検索数」や「定性評価」などで判断します。
■有形商材のInstagram内KPI
有形商材は、商品が実際に存在するためUGC(ユーザー生成コンテンツ)が発生しやすいです。Instagram内のKPIとしては、「UGC(タグ付け数)」「リーチ数」「保存数」を確認すると良いでしょう。
■有形商材のInstagram外KPI
一方、Instagram以外のKPIとして「売上」「サイトセッション数」「指名検索数」「定性評価(顧客アンケート)」を確認し、判断していきます。
これまでの内容を踏まえて、ブランドや企業が行うべきことを3つ挙げます。
ブランドや企業がやるべき3つのこと
①アカウント設計:有形商材の場合
まず初めに、アカウントの設計が重要です。ブランドアカウントの運用では、自分たちで流入を増やす必要はありません。ブランドアカウントは、すべてのチャネルの受け皿であり、コミュニケーションの場となります。これは有形商材に関する話ですが、無形商材の場合はUGCや口コミが出にくいため、自分たちのコンテンツを活用してリーチやフォロワー数を増やしていく必要があります。有形商材のアカウントにおいては、CRM(顧客関係管理)チャネルとして意識しましょう。
■有形商材ブランドのアカウント運用事例:CBDブランド「hu(フー)」
有形商材ブランドのアカウント運用事例として、CBDブランド「hu(フー)」があります。このブランドは、アカウントをブランドの世界観を伝える役割を持つホームページのように運用しています。
■無形商材ブランドのアカウント運用事例:三井住友銀行
一方、無形商材ブランドのアカウント運用事例として「三井住友銀行」があります。このブランドは、ピン留め投稿を利用して商品の訴求を行いながら、情報型コンテンツを通じて認知拡大を図っています。
②クリエイター共創:ブランドタイアップやコラボを活用
次に、クリエイターとの共創について見ていきます。ブランドタイアップラベルを活用した共創コンテンツです。Instagramではギフティングがあり、任意の投稿になりますが、無償提供の場合はブランドタイアップラベルの使用が義務付けられています。これにより、企業は投稿のインサイトを確認でき、効果的なクリエイターとの広告を活用した共創が可能になります。
コラボ機能を活用した共創
「コラボ投稿」とは、2つのアカウントが共同で1つの投稿を行うことを指します。この共同投稿により、2つのアカウントのエンゲージメントを合算することができるため、より伸びやすくなるという利点があります。
③広告の活用:第三者を活用する
企業やブランドからの投稿だけでなく、「パートナーシップ広告」「ブランドタイアップ広告」と呼ばれる第三者の投稿を広告として活用することをおすすめします。
パートナーシップ広告とブランドタイアップ広告の2つをハイブリッドで活用することで、より高い広告効果が得られ、ブランドエクイティの向上につながった事例が多数報告されています。ブランドからの広告と第三者からの広告を併用することが重要です。
まとめ:SNSのみに頼らない適切な戦略設計
各ファネルに合わせた施策の実行と適切な戦略設計が求められます。ただアカウントを運用するだけでなく、SNS外も含めてしっかりと戦略を練り、Instagramの施策を最大化できるよう心掛けましょう。
プロフィール
富田竜介:株式会社TaTap代表
企業様向けSNSアカウント運用代行/コンサルティング/社内化支援/社内研修承ります。
著書:「99%の経営者は知らない中小企業のための正しい SNSマーケティング」