SNS×ECは顧客接点が重要!?チャネルトークのECのプロが徹底解説!!
- 社内チャットだけでなく顧客とのコミュニケーションも一元管理できる
- 自然言語を理解し実行するAIエージェント「ALF(アルフ)」を開発
- 顧客からのDMを歓迎する姿勢で運営した方が良い
- お問い合わせフォームよりも圧倒的にハードルが低い
- クーポンの発行でCVRは最大で6~7割まで向上
- インスタグラマーの指名ができる
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今回は、「チャネルトーク」の水野“柾虎”正和さん(トラさん)にお越しいただきました。弊社でも以前からチャネルトークを活用しており、今回はさらに進化したチャネルトークについてお話を伺いたいと思います。
自己紹介
水野:私のキャリアは音楽ライターからスタートしました。その後、イオンのネットスーパーの立ち上げやレシピ動画「クラシル」のコマース事業の立ち上げなど、コマース事業に18年間携わってきました。チャネルトークでは現在、AIの事業開発で責任者を担っています。
チャネルトークとは
水野:では、チャネルトークの説明をします。チャネルトークは今年度「AIが鍵です」をテーマに掲げ特に注力しています。接客の部分をAI化していくというより、どちらかというとCS(カスタマーサポート)の部分をAIでサポートすることに取り組んでいます。
水野:そもそも、チャネルトークは、顧客と企業の間にあるコミュニケーションの課題を解決することを目的とした会社です。
水野:チャネルトークは、社内チャットだけでなく、お客様とのコミュニケーションも一元管理できるサービスです。InstagramのDMやLINEでの問い合わせもすべてチャネルトーク上で管理可能です。さらに、メールや電話での連絡もチャネルトーク内で受信できます。
チャネルトークはECカートの購入履歴と連動できるため、「先日〇〇をご購入いただいたお客様だ」「以前クレームをいただいたお客様だ」という情報を確認しながら、チャットで質の高い接客を行うことが可能です。お客様の情報を活用することで、CRM(顧客関係管理)やサイト改善に役立てられる点が大きな強みです。
AIに注力する理由
水野:現在、全世界で17万社にご利用いただいており、そのうち日本の企業は約10%、およそ2万社にのぼります。アパレル業界をはじめ、さまざまなジャンルの企業に導入されています。
我々が現在AIに注力している理由があります。これまで多くのCSの現場に関わってきましたが、人間が対応しなくても自動化できる作業が数多く存在していると感じました。たとえば、「いつ発送されるのか」「間違えて注文したのでキャンセルしたい」といった問い合わせが非常に多いです。特に、若年層の利用者が多いサイトでは、初めてネットショッピングを利用する方も多く、配送先の入力ミスが頻発します。これらの問題を自動化できないかと考えました。
水野:一方で、人間が対応すべきケースも必ず存在します。たとえば、非常に怒っている顧客やVIPのお客様への対応です。こういったケースと、AIで自動的に処理できる問い合わせをうまく組み合わせて対応できるのは、チャネルトークならではの強みだと思います。
水野:ECサイトを運営している方はご存じのことかと思いますが、発送先の変更はまずECカートを開いて住所を変更し、その後、WMS(倉庫管理システム)と連携している場合にはWMSでも住所変更を行う必要があります。この一連のプロセスは非常に煩雑で、手間がかかります。
そこで、チャネルトークではこのプロセスを人を介さずに自動で行える仕組みを作りました。
水野:これは「コマンド」と呼ばれる機能です。画面上には「/注文履歴」「/注文キャンセル」「/発送予定日」といった表示があり、お客様が自ら問題を解決できるようにしています。この仕組みの裏側では、ECサイトとWMSの間にAPIが接続されています。
これまではキャンセルを希望する場合、ECサイトとWMSの両方で処理を行う必要がありました。しかし、APIで接続されているため、1回の操作で両方の処理が完了します。これにより、CSの担当者を介する必要がなくなり、より効率的な対応が可能となります。
AIエージェント “ALF”
水野:コマンド処理に必要な自然言語を理解し実行するAIエージェント「ALF(アルフ)」を、チャネルトークが独自に開発しました。
富田:特にスタートアップ時には、CSの人材確保が非常に難しいです。ALFを活用することで、人材不足を補完できるのは大変助かります。もちろん、人材が豊富な大手ECサイトでも、毎回細かな対応を行うとなると、それだけリソースを消費してしまいますので、とても役に立つと思います。
水野:「/注文履歴」「/注文キャンセル」「/発送予定日」といった3つを公開しただけで、これまでのCSに掛かる時間の37%を削減することができました。
チャネルトークとSNSの相性の良いところ
水野:SNSは情報を発信する場所であり、ECは商品や情報を見てもらうための場所です。ECは立ち上げさえすれば売れると思っている方が多いですが、実際には苦労することがほとんどです。苦労している理由の一つは、ECサイトを自動販売機のように考えている点です。しかし、チャネルトークの特徴は、接客ができるところにあります。
SNSのゴールがフォロワーを増やすことなのかというと、それは間違いです。売上げや自分たちが目指すところに繋がらなくてはいけません。そのためには、最初の接点である顧客体験を高めることが大事です。ほとんどの場合、SNS担当とCS担当は別の人です。そこで生まれてしまうのが、がっかりしたという体験です。SNS施策とCSの体制は、一枚岩であることが理想ですが、そのためにはどうすればよいのかを見て行きます。
水野:よくある事例として、InstagramのDM管理があります。DMやコメントの管理を放棄しているケースが見られますが、これは顧客との導線として非常にもったいないです。
水野:チャネルトークは、InstagramやLINEなどを一元管理することができるので、顧客からのDMを歓迎する姿勢で運営した方が良いと思います。実際に使用すると非常に便利で、さまざまなチャネルからの問い合わせをチャネルトーク1つで管理できます。さらに、「あれ? これはどうなっていたかな」と思った場合には、社内チャットで担当者に確認することもスムーズに行えるため、作業が効率的に進みます。
通常、問い合わせをしたい時、通常は問い合わせフォームがあり、EFOで氏名やメールアドレスなどをすべて入力しなければなりません。その際、私は途中で心が折れてしまうことがあります。一方、チャネルトークでは、画面の右下にポップアップで「いらっしゃいませ。このようなコーディネートはいかがですか?」と表示されるため、問い合わせがしやすく、気が楽だと感じます。このような点で、通常のお問い合わせフォームよりもチャネルトークは圧倒的にハードルが低いと言えます。
チャネルトークの成功事例
クーポン配布でCVR向上
水野:まず、「Instagram Live(インスタライブ)」からの流入をコンバージョンさせる方法についてです。非常に関心度が高いのではないでしょうか? 私たちのクライアント様では、Instagram LiveからECへの繋がりが途切れていることがよくあります。そういった場合の対処法として、まずECサイトを開いていただき、同時にチャネルトークを開いてもらいます。そして、Instagram Liveで発言したキーワードを入力するとクーポンをお返しするという仕組みを導入しています。
この仕組みによって、お客様がしっかりとECサイトに来訪し、購入準備が整った状態を作り出せるのがチャネルトークの大きな特徴です。さらにクーポンを発行することで、そこからのCVR(コンバージョン率)は最大で6~7割まで向上します。この方法は、ぜひ活用していただきたいものです。
インフルエンサーの指名が可能
水野:近頃では、社内にインフルエンサーを抱えている企業が増えていますが、複数のインフルエンサーがいる場合、どのインフルエンサー経由でコンバージョンがあったのかが分かりづらいことがあります。チャネルトークでは、「Aさんのコーディネートが良かったからそれを買いたいし、Aさんに相談したい」といった要望に応じて、指名制で対応できる仕組みが整っています。
チャネルトークにアクセスすると、Aさん、Bさん、Cさんが表示され、例えばAさんに相談したい場合は、Aさんの担当者がアサインされて問い合わせがスタートします。その結果、Aさん、Bさん、CさんそれぞれがどのくらいのKPIを達成しているかを計測しやすくなり、Aさんの問い合わせが多かった場合には、適切なインセンティブを支払うことができるようになります。このような仕組みが好評です。
富田:こういったことがオンラインでできるのはすごいですね。
水野:この他にも事例がたくさんありますが、今回はチャネルトークとSNSとの連携についてお話しさせていただきました。
富田:チャネルトークは、EC事業者の接客にとても有効だと思いますので、ぜひお問い合わせください。本日はありがとうございました。
水野:ありがとうございました。
プロフィール
富田竜介:株式会社TaTap代表
企業様向けSNSアカウント運用代行/コンサルティング/社内化支援/社内研修承ります。
著書:「99%の経営者は知らない中小企業のための正しい SNSマーケティング」