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SNSクリエイティブ 完全ガイド

SNSクリエイティブ 完全ガイド

スクロールを止めるSNSクリエイティブの作り方をまとめた実践ガイドです。「きれい」と「止まる」の違いから、保存される情報設計、動画の冒頭1秒のフック、納品サイズの実務、費用相場、二次利用と権利処理のチェック項目まで解説します。発注側が撮影前に決めておくべきことも収録しました。

内容

  • 動画広告8,855億円・縦型155.9%成長という市場データ
  • 通常撮影がスルーされる3つの理由と「止まる」3要素
  • 「保存される投稿」に共通する5つの情報設計
  • 動画の冒頭1秒|5つのフックの型と避けたい冒頭
  • 媒体別最適化(Instagram / TikTok / X / Shorts)
  • 納品サイズと書き出しの実務(9:16 / 4:5 / 1:1 / 16:9)
  • 発注側が撮影前に決めておく7項目
  • 費用相場8区分と、相見積りで必ず揃える3点
  • 二次利用・権利処理のチェック項目

こんな方におすすめ

投稿・動画の反応を上げたい方

きれいに撮っているのに伸びないと感じている方

縦型動画(リール・TikTok・Shorts)に対応したい方

撮影・動画制作の発注を検討していて、相場を知りたい方

社内に撮影・編集のリソースがない方

撮った素材を広告にも使いたい方

投稿がスクロールで流されていく、きれいに撮っているのに伸びない、制作リソースが足りない——SNSのビジュアルで詰まる場所は、だいたいこの3つです。共通しているのは、「きれいに撮ること」と「タイムラインで止まること」が別物だと認識されていない点にあります。

本ページでは、SNSクリエイティブについて、市場データ・止まるビジュアルの3要素・保存される情報設計・冒頭1秒のフック・納品サイズの実務・費用相場・二次利用と権利処理のチェック項目まで、支援する側の立場からまとめました。発注側が撮影前に決めておくべきことも収録しています。

結論:SNSで伸びる画は「作品としての正解」ではない

カタログ的な「きれいさ」と、SNSで「止まる」は別物です。一般的なカメラ・照明の標準的な設定では、タイムラインで勝てる画づくりにはなりません。タイムラインで目立つことを最優先に、拡散・保存・購入という行動から逆算して撮る——これがSNS最適化撮影の考え方です。

もうひとつ、実務で最も痛い失敗が比率です。16:9だけで納品された素材は、リールにもストーリーズにも使えません。撮影後に気づくと撮り直しになります。動画広告のうちスマートフォン向けが80%を占めるいま、9:16が成立する構図で撮ることは前提条件になりました。

ビジュアルシフトの現在地

動画広告市場は4年で約2倍へ

国内動画広告市場規模 備考
2025年(実績) 8,855億円 前年比122.2%
2026年(予測) 1兆437億円 1兆円を突破
2029年(予測) 1兆6,336億円 2025年比 約1.8倍

出典:サイバーエージェント/デジタルインファクト「2025年 国内動画広告の市場調査」(2026年3月発表)。

内訳を見ると、投資すべき場所がはっきりする

区分(2025年) 市場規模 前年比
動画広告市場 全体 8,855億円 122.2%
 うち スマートフォン向け 7,053億円(全体の80%) 122.7%
   うち 縦型動画広告 2,049億円(スマホ向けの29.1%) 155.9%
 うち コネクテッドTV向け 1,295億円 127%

縦型動画広告は2026年に2,771億円、2029年には5,648億円(スマートフォン向けの42.5%)まで拡大する予測です。「横で撮って縦に切る」では対応しきれない比率になります。

ビジュアルが「保存→購買」の起点になる

段階 起きること ポイント
目に留まる スクロールが止まる(最初の1秒) タイムラインで他の投稿より印象的であることが大前提
保存される 「後で見返したい」と思わせる 保存=検討候補入りのシグナル。キープ消費の起点になる
想起される 買うタイミングで思い出される セール・必要になった瞬間に保存から呼び出される
購買へ 指名検索や直接来訪につながる アルゴリズムも保存・滞在を高く評価するため、リーチ自体も伸びる

なぜ投稿がスルーされるのか

理由 何が起きているか 対策
低〜中彩度で、印象に残らない 自然光メインの通常撮影は彩度が上がりにくく、鮮やかな投稿が並ぶタイムラインでは埋没する 高彩度の設計
コントラストが弱く、流される ふんわりした均一なライティングは「きれい」だが、輪郭が立たずスクロール中の目に引っかからない 高コントラストの設計
平坦に見えて、質感が伝わらない 立体感のない物撮りでは素材の質感・シズル感が出ず、商品の魅力が半減する 立体感の設計

一般的な撮影と、SNS最適化撮影の違い

観点 一般的な撮影で起きること SNS最適化撮影で変わること
彩度 低〜中彩度で、印象に残りにくい 高彩度で、フィード内でも目を引く発色
コントラスト コントラストが弱く、スクロールされやすい エッジの効いた輪郭と高コントラスト
立体感 平坦に見えがちで、立体感が出ない 質感が立つ立体表現で、ブランド力が上がる
納品比率 16:9のみの納品で、縦型に流用できない 9:16/1:1/16:9を書き出し段階から最適化

とくに最後の1行が見落とされがちです。16:9だけで納品された素材は、リールにもストーリーズにも使えません。

「止まる」ビジュアルの3要素

要素 内容
高彩度 目を引く鮮やかな発色。タイムラインの中で「色」で勝つ。プロのライティングと編集で、破綻なく彩度を上げるのがポイント
高コントラスト エッジの効いた輪郭で、スクロール中の視線を止める。明暗差の設計が「引っかかり」を生む
立体感 質感が立つライティングでシズル感・ブランド感を演出。平坦な物撮りとの決定的な差になる

3つの同時達成は一般的な機材・設定では難しく、プロのライティング×編集技術の領域です。

「保存される投稿」に共通する5つの情報設計

入れる情報 具体例 向いている商材
比較 選択肢を並べて違いを示す サイズ別・色別・タイプ別の並べ比較、使用前後 アパレル・コスメ・家具
手順 順番に沿って再現できる 使い方、お手入れ、レシピ、組み立て方 食品・雑貨・家電
一覧 あとで探す手間を省く 全ラインナップ、サイズ表、価格表、素材一覧 物販全般
基準 判断の物差しを与える 選び方の3基準、失敗しないためのNG例 高単価・比較検討が長い商材
数値 具体で記憶に残す 容量・所要時間・成分比・耐荷重 汎用(説明が必要な商材ほど有効)

原則は「あとで必要になる情報を1枚に収める」ことです。そして文字は画像に焼き込んでください。キャプションにしか書かれていない情報は、保存しても見返せないため保存されません。

動画の冒頭1秒:5つのフックの型

フックの型 冒頭に何を見せるか 向く商材
結論先出し 完成形・ビフォーアフターの「アフター」から入る コスメ・インテリア・食品
変化 動きのある一瞬(注ぐ・切る・広げる・光る) 食品・雑貨
異物感 見慣れない画・意外なスケール感 ガジェット・アパレル
数字 「3秒で」「1,980円」など具体的な数値を大きく 汎用
疑問 「これ、何だと思いますか?」と問いかける BtoB・説明が必要な商材

避けたい冒頭

  • ロゴやタイトルカットから始まる
  • 人が「こんにちは」と話し始める
  • 引きの絵から入り、何の動画か分からない
  • BGMだけが流れて画に動きがない

いずれも「まだ見る理由が提示されていない」状態です。1秒で離脱されると、アルゴリズム側の評価も下がります。

媒体別最適化:4つのプラットフォームの勝ちパターン

媒体 フォーマット 求められる画づくり 制作のポイント
Instagram フィード/リール/ストーリーズ 世界観の統一・保存される情報性 トンマナ設計と表紙画像の作り込み
TikTok 縦型ショート動画 冒頭1秒のフック・テンポ 最初のカットで結論・変化を見せる
X(旧Twitter) 画像・短尺動画 話題性・一目で伝わる構図 テキストと画像の役割分担
YouTube Shorts 縦型ショート動画 検索にも残る情報密度 テロップ設計と音声の質

同じ素材でも、媒体別のトリミング・色味・尺の最適化で成果は大きく変わります。1つの素材を全媒体に使い回すと、どこでも中途半端になります。

納品サイズと書き出しの実務

用途 比率 推奨サイズ 注意点
リール/TikTok/Shorts 9:16 1080×1920 上下にUIが重なる。重要な要素は中央に寄せる
フィード(縦) 4:5 1080×1350 フィードで最も表示面積が大きい比率
フィード(正方形) 1:1 1080×1080 プロフィールのグリッド表示で揃う
横型・YouTube・広告 16:9 1920×1080 縦型に流用できないため、単独では不足

※ 各SNSの仕様は変更されることがあります。撮影・納品前に最新のガイドラインをご確認ください。

撮影時点で決まること

最も重要なのは、9:16と1:1の両方が成立する構図で撮っておくことです。

  • 主役を中央寄りに配置し、上下左右に逃げしろを作る
  • 横位置だけで撮ると、縦に切ったとき主役が見切れる
  • テロップを入れる余白を撮影段階で確保する

後からのトリミングでは間に合いません。撮り直しは、最初から縦を意識するより高くつきます。

発注側が撮影前に決めておく7項目

  1. 撮る商品の最終仕様・パッケージが確定している
  2. 使用シーンの参考画像を3枚以上共有した
  3. NG表現・NG色・ロゴの扱いを伝えた
  4. カット数と優先順位を決めた(時間切れ時に何を捨てるか)
  5. 納品後にどの媒体で使うかを伝えた(=必要な比率)
  6. モデル・小物・背景の手配範囲を確認した
  7. 二次利用の想定(広告に転用する可能性があるか)を、契約前に伝えた

とくに4と7が抜けやすい項目です。優先順位が決まっていないと当日に迷い、二次利用は後から交渉すると割高になります。

商品撮影・SNS動画制作の費用相場

依頼内容 費用の目安 費用の考え方 向いているケース
商品撮影(1カット単位) 1カット 2,000〜10,000円 カット数課金。背景・ライティング指定で上がる。白背景の量産は下限に近づく 点数が多く、絵づくりが決まっている場合
商品撮影(半日パック) 5〜10万円 3〜4時間で20〜50カット。1カット単価は最も下がる まとめ撮りで素材を確保したい場合
出張撮影(店舗・空間) 8〜20万円 移動・機材搬入込み。交通費は別途が一般的 店舗や現場の空気感を出したい場合
モデル起用 +3〜15万円/名 モデル料+肖像権の使用範囲で変動。期間・媒体を限定すると下がる 使用シーンを見せたい場合
ショート動画(編集のみ) 1本 8,000〜3万円 素材支給・尺60秒以内。テロップ量とアニメーションで変動 素材はあるが編集リソースがない場合
ショート動画(撮影+編集) 1本 5〜15万円 企画・撮影・編集込み。1日で複数本まとめ撮りすると単価が下がる 継続的にリールを出したい場合
ブランドPV・会社紹介動画 30〜150万円 企画・絵コンテ・撮影・MA。尺と出演者数で大きく変動 通年で使う基幹コンテンツをつくる場合
撮影+SNS運用(月額) 月30〜60万円 撮影・編集・投稿管理・レポート。投稿本数で変動 素材づくりから運用まで任せたい場合

※ 上記は一般的な市場水準の目安です。実際の見積りはカット数・拘束時間・使用範囲で変わります。

TaTap Creative Studioの料金プランはミニマム5万円〜(約1時間・スタジオ撮影)から、ライト10万円〜、スタンダード15万円〜(出張・静止画+簡易動画)、プレミアム20万円〜(モデル起用+出張)、SNS運用セット月40万円〜(撮影+編集+投稿管理・月4投稿)の5プランです。いずれも税別で、交通費・スタジオ費・モデル料は実費が別途かかる場合があります。

撮影代行・動画制作会社の選び方:6つの判断基準

判断基準 確認すること
1. SNSのアルゴリズムを踏まえて撮るか 「綺麗に撮ります」で終わる会社は、商品カタログの延長でしか撮れません。フィードでどう表示され、なぜ指が止まるのかを説明できるかを確認してください
2. 静止画と動画を同日に撮れるか 別日・別会社に分けると、撮影費も移動費も2倍になります。1回の拘束で両方を押さえられる体制かどうかは、年間の制作コストに直結します
3. 納品が媒体別に最適化されるか 16:9だけの納品では、リールにもストーリーズにも使えません。9:16・1:1・16:9をどう書き出すかを、契約前に確認しておきましょう
4. 素材の二次利用範囲が契約で明確か 撮った写真を広告に転用できるか、期間の制限はあるか。モデル・BGM・フォントの利用範囲も含めて書面化されているかを見てください
5. 撮って終わりか、運用まで見ているか 素材は投稿されて初めて価値が出ます。どの投稿に、どの順番で使うかまで一緒に考えられる相手のほうが、同じ撮影費でも成果が変わります
6. カット数と修正回数が見積書に書かれているか 「一式」の見積りは、あとから追加費用が発生しやすい形です。含まれるカット数、レタッチの範囲、修正の上限回数を明記してもらってください

相見積りで必ず揃える3点

  1. 何カットまで含むか(レタッチ済みの納品点数)
  2. 修正は何回まで無料か(範囲と上限)
  3. 二次利用の範囲(媒体・期間・広告転用の可否)

この3点が揃っていない見積りは、金額だけを並べても意味がありません。

こんな進め方には注意してください

進め方 なぜ注意が必要か
「綺麗に撮ります」以上の設計の話が出てこない カタログの延長になり、タイムラインで止まりません
納品が16:9のみで、縦型・正方形のトリミングがない リール・ストーリーズに使えず、撮り直しになります
モデル・BGM・フォントの利用範囲が契約書に書かれていない 後から使えないことが判明するのが最も痛い失敗です
撮影会社と編集会社が分かれ、修正のたびに往復が発生する 納期が延び、修正のたびに追加費用が発生しがちです
カット数・修正回数の上限が見積りに書かれていない あとから追加費用が発生しやすい形です

支援する側として書いていますが、TaTapに当てはめても同じ基準で確認してください。

二次利用・権利処理のチェック項目

対象 確認すること 見落としたときに起きること
写真・動画 使用媒体・期間・地域。広告への転用が可能か 撮った素材を広告に使えない
モデル 肖像権の使用範囲と期間。期間・媒体を限定すると費用は下がる 掲載期限が切れて差し替えが必要になる
BGM 商用利用の可否。SNSの音源ライブラリは広告転用が不可の場合がある 広告配信時に音声を差し替える手戻り
フォント 商用ライセンスの範囲(映像内での使用可否) 納品後にライセンス違反が判明する
背景・小物 他社商品・ブランドロゴの写り込み 特定のカットだけ公開できなくなる
撮影場所 ロケ地の撮影許可・SNS公開の可否 撮影後に掲載を断られる

原則は「広告に使う可能性がある」と契約前に伝えておくことです。後から交渉すると割高になり、最悪の場合は使えません。とくにモデル起用時は、期間と媒体を最初に確定させてください。

「止まるビジュアル」で出た成果

成果 業種・施策 内容
+38% D2Cコスメ 世界観に合わせた高彩度ビジュアルでフォロワー増加率が向上
20万回超 カフェ スイーツ×日常系の動画制作。複数投稿での再生数
1.8倍 雑貨ブランド 商品ページ用カットの最適化でEC転換率が向上
3倍 ファッション モデル撮影+投稿運用支援。保存率とフォロワー増加が3倍に
117% 指名検索(昨対比) ビジュアル刷新×SNS運用の統合支援。世界観の統一が指名検索の増加につながった

※ 支援先の実測値です。業種・商材・投稿本数により成果は変動します。制作実績はInstagram @tatap.creative で公開しています。

よくある誤解

よくある誤解 実際に起きていること
品質 きれいに撮れば伸びる カタログ的な正解とSNSで止まる正解は別物。タイムラインで目立つことが最優先
比率 16:9で撮っておけば後から切れる 縦に切ると主役が見切れる。9:16が成立する構図で撮らないと撮り直しになる
情報量 写真がきれいなら文字は不要 保存されるのは「あとで必要になる情報」。文字は画像に焼き込む必要がある
使い回し 1つの素材を全媒体に使える 媒体別に尺・トリミング・色味を最適化しないと、どこでも中途半端になる
契約 二次利用は後から相談すればよい 事後交渉は割高になり、モデル・BGM次第では広告に使えないこともある

売れるクリエイティブの実践チェックリスト 10項目

  1. 最初の1秒で「止まる」画になっているか確認した
  2. タイムラインに並べて埋没しないか比較した
  3. 彩度・コントラスト・立体感を設計している
  4. 保存したくなる情報性を組み込んだ
  5. 媒体別にトリミング・色味を最適化した
  6. 縦型動画(リール等)に対応している
  7. 冒頭カットで結論・変化を見せている
  8. 世界観・トンマナに一貫性がある
  9. 投稿の反応をクリエイティブ別に分析している
  10. 勝ちビジュアルを広告・LPに二次活用している
チェック数 いまの状態
0〜3個 設計前の段階。まず1・2(タイムラインで比較して埋没しないか)から始めてください
4〜6個 画づくりはできている状態。4・5(保存される情報性と媒体別最適化)が伸びしろ
7個以上 「止まる」クリエイティブの設計ができています。あとは検証と二次活用の精度

用語集

用語 意味
SNS最適化撮影 商品撮影・動画制作をSNSに特化させること。カタログ的な「きれいさ」ではなく、タイムラインで止まることを優先して設計する
縦型動画 9:16の比率で制作する動画。リール・TikTok・Shortsが該当。2025年の市場は前年比155.9%成長
シズル感 食品や素材の質感・みずみずしさが伝わる表現。立体感のあるライティングで生まれる
セーフエリア UIボタンやテロップが重なる領域。縦型動画では上下におよそ15%程度を見込み、重要な要素を中央に寄せる
フック 動画の冒頭で視聴を継続させる仕掛け。結論先出し・変化・異物感・数字・疑問の5型がある
保存率 リーチに対する保存数の割合。検討候補に入ったことを示すため、いいね数より購買との相関が高い
トンマナ(トーン&マナー) 発信の世界観・色調・語調の統一ルール。一貫性が指名検索の増加につながる
二次利用 撮影素材を当初の用途以外(広告・LP・店頭POP等)に転用すること。媒体・期間・地域を契約時に定める
同日スイッチ収録 静止画と動画を1回の撮影でまとめて収録する方法。別日発注に比べ撮影費と移動コストを抑えられる
RAW カメラが記録した未現像のデータ形式。後から色や明るさを大きく調整できるが、そのままでは投稿できない

まとめ

  • 動画・縦型へ市場が移動。動画広告8,855億円(前年比122.2%)、うちスマホ向けが80%。縦型は155.9%成長でフィードの主役に。
  • きれい ≠ 止まる。カタログ的な正解ではなく、タイムラインで目立つ「SNSで勝つ正解」で撮る。高彩度×高コントラスト×立体感を同時に設計する。
  • 保存から逆算する。比較・手順・一覧・基準・数値のいずれかを1枚に収める。文字はキャプションではなく画像に焼き込む。
  • 比率は撮影時点で決まる。9:16と1:1が両立する構図で撮る。16:9だけの納品は、後からでは取り返せない。
  • 見積りは3点で比べる。カット数・修正回数・二次利用の範囲。この3つが揃わない見積りは、金額を並べても比較できない。
  • 権利処理は契約前に。「広告に使う可能性がある」と最初に伝える。モデル・BGM・フォント・写り込みまで確認しておく。

よくある質問

商品撮影の費用相場はいくらですか?
依頼の仕方で大きく変わります。1カット単位なら2,000〜10,000円(背景・ライティング指定で上がり、白背景の量産は下限に近づきます)、半日パックなら5〜10万円で3〜4時間・20〜50カットが目安で、1カット単価は最も下がります。店舗や空間の出張撮影は8〜20万円(交通費別途が一般的)、モデル起用は+3〜15万円/名です。TaTapのミニマムプランは5万円〜(税別・約1時間・スタジオ撮影)です。
ショート動画・リールの制作費用はいくらですか?
素材を支給して編集だけを依頼する場合は1本8,000〜3万円(尺60秒以内、テロップ量とアニメーションで変動)、企画・撮影・編集込みなら1本5〜15万円が目安です。1日で複数本まとめ撮りすると1本あたりの単価は下がります。ブランドPVや会社紹介動画のように企画・絵コンテ・MAまで含む場合は30〜150万円です。
きれいに撮っているのにSNSで伸びないのはなぜですか?
カタログ的な「きれいさ」とSNSで「止まる」は別物だからです。通常撮影は自然光メインで彩度が上がりにくく、ふんわりしたライティングは輪郭が立たないため、鮮やかな投稿が並ぶタイムラインでは埋没します。また立体感がないと質感・シズル感が伝わりません。高彩度×高コントラスト×立体感の3つを同時に設計することが「止まる」条件です。
保存される投稿には何を入れればいいですか?
「あとで必要になる情報」を1枚に収めることです。型は5つあります。比較(サイズ別・色別の並べ比較)、手順(使い方・お手入れ・レシピ)、一覧(全ラインナップ・サイズ表・価格表)、基準(選び方の3基準・NG例)、数値(容量・所要時間・成分比)。重要なのは、文字をキャプションではなく画像に焼き込むことです。キャプションにしかない情報は、保存しても見返せないため保存されません。
動画の冒頭は何を見せればいいですか?
5つの型があります。結論先出し(完成形やビフォーアフターの「アフター」から入る)、変化(注ぐ・切る・広げるなど動きのある一瞬)、異物感(見慣れない画・意外なスケール感)、数字(「3秒で」など具体的な数値を大きく)、疑問(「これ、何だと思いますか?」)。逆に避けたいのは、ロゴやタイトルから始まる、人が「こんにちは」と話し始める、引きの絵から入る、BGMだけで画に動きがない、の4つです。いずれも「まだ見る理由が提示されていない」状態で、1秒で離脱されるとアルゴリズムの評価も下がります。
納品形式とサイズはどう指定すればいいですか?
用途ごとに必要な比率が違います。リール・TikTok・Shortsは9:16(1080×1920、上下にUIが重なるため重要な要素は中央に)、フィードの縦は4:5(1080×1350、表示面積が最も大きい)、正方形は1:1(1080×1080)、横型・YouTube・広告は16:9(1920×1080)です。最も重要なのは、撮影時点で9:16と1:1の両方が成立する構図にしておくこと。後からのトリミングでは主役が見切れます。
撮影した写真や動画を広告に使えますか?
契約内容によります。だからこそ「広告に使う可能性がある」ことを契約前に伝えておくのが重要です。確認すべきは、写真・動画の使用媒体と期間と地域、モデルの肖像権の使用範囲と期間、BGMの商用利用可否(SNSの音源ライブラリは広告転用が不可の場合があります)、フォントの商用ライセンス、背景に写り込んだ他社商品やロゴ、ロケ地の公開許可の6点です。事後に交渉すると割高になり、最悪の場合は使えません。
撮影会社を選ぶときの判断基準は?
6つあります。(1)SNSのアルゴリズムを踏まえて撮るか(なぜ指が止まるのかを説明できるか)、(2)静止画と動画を同日に撮れるか(別日発注は撮影費も移動費も2倍)、(3)納品が媒体別に最適化されるか(9:16・1:1・16:9の書き出し)、(4)二次利用の範囲が契約で明確か、(5)撮って終わりか運用まで見ているか、(6)カット数と修正回数が見積書に書かれているか。
相見積りを取るときは何を揃えればいいですか?
3点です。何カットまで含むか(レタッチ済みの納品点数)、修正は何回まで無料か(範囲と上限)、二次利用の範囲(媒体・期間・広告転用の可否)。この3点が揃っていない見積りは、金額だけを並べても比較になりません。とくに「一式」とだけ書かれた見積りは、あとから追加費用が発生しやすい形です。
撮影前に発注側が準備しておくことはありますか?
7項目あります。商品の最終仕様・パッケージの確定、使用シーンの参考画像を3枚以上共有、NG表現・NG色・ロゴの扱いの共有、カット数と優先順位の決定(時間切れ時に何を捨てるか)、納品後にどの媒体で使うか(=必要な比率)の共有、モデル・小物・背景の手配範囲の確認、二次利用の想定の事前共有。とくに優先順位と二次利用の2つが抜けやすく、当日の迷いと後々の追加費用につながります。

記事監修

富田 竜介 Ryusuke Tomita

株式会社TaTap 代表取締役|SNSマーケティングコンサルタント

累計300アカウント・600万フォロワー以上の支援実績をもとに、企業のSNS運用設計・広告運用・クリエイティブ制作を一気通貫で支援。

関連ページ

PDF版に入っているもの

  • 全29ページのスライド版(社内提案・稟議にそのまま添付できます)
  • 動画広告市場・縦型動画の推移を図解したチャート
  • 保存される情報設計の5つの型(比較・手順・一覧・基準・数値)
  • 冒頭1秒のフック設計シート
  • 納品サイズ早見表(比率・推奨サイズ・セーフエリア)
  • 撮影前チェックリスト7項目の記入用シート
  • 二次利用・権利処理のチェック表
  • 実践チェックリスト10項目の記入用シート

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